閉経後は骨盤底筋が衰えやすく健康寿命を実現できなくなる
この女性ホルモンの減少による健康ダメージで最初に注目されたのは更年期障害です。そして平均寿命の延伸とともに骨粗しょう症や動脈硬化など閉経後の女性に多くみられ、寝たきりの原因にもなりうる病気が問題視されるようになりました。
さらに誰もが元気で長生きしたいと健康寿命を目指すようになった現在は、自分の足で歩いたり、自分で食事をとったりするのと同じくらい大事なことである排泄コントロールに深くかかわる骨盤底筋に、ようやく関心が向けられるようになったといいます。
「女性ホルモンには筋肉の組織に弾力を持たせる働きがあり、減少することで骨盤底筋の筋肉もハリがなくなってきます。閉経後は骨盤底筋が衰えやすく、この前後の時期にしっかりセルフケアを行わないと10~20年後には排泄コントロールがうまくできなくなり、自分らしく楽しく生きる健康寿命を実現するのが難しくなる人も少なくありません」と高尾先生は注意を促します。
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取材・文/渡辺千鶴 イラスト/にれいさちこ
『家庭画報』2021年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。