インテリアデザイナー・齊藤美紀さんが指南！ 豪邸キッチンプランニングの基本

キッチン単体ではなく、バックヤードを含めて考える

キッチンの主流はオープンスタイルですが、最近ではメインのキッチンに加えて、バックヤードを充実させる傾向が強まっています。



バックヤードの充実が見える部分を美しく保つ。「リビングダイニングとキッチンの間にある動かせない壁の存在を逆手に取り、コンロ側を隠しつつ、空間とのつながりを提案しました」（齊藤さん）。写真／ナカサ＆パートナーズ　設計／utide・齊藤美紀　キッチン製作／ジクート


例えば、広いキッチンに長さ4メートルのアイランドを配置していたのが従来だとすると、今はアイランドを3メートルにして、その代わり、サブキッチンや大きめのパントリーを設置し、見せるところと見せないところを明確に分離します。

自宅にシェフを招いて料理を作ってもらうことが多いご家庭なら、お客さまから見えない位置にサブキッチンがあれば煩雑な下準備などをそこで行うことができるので、おおいに重宝するはずです。



ダイニングとキッチンの間の中間領域（＝リビングカウンター）があるキッチン。コンロ側に壁があることで調理中の雑多な様子を見せずに済む。壁面側のカウンター下も収納スペース。シンクに近い場所には使用頻度の高いものがしまわれている。写真／ナカサ＆パートナーズ　設計／utide・齊藤美紀　キッチン製作／ジクート

また、今や必須の空間であるパントリーは、ガレージ直結の動線上に配置しておくと、食材などをすぐに片づけられるのでおすすめです。サブキッチンをパントリー内に設置するのも一案です。

今、気になるキッチンショールームへ

ブルトハウプ 青山ショールーム

ドイツのクラフツマンシップが光る
一生の暮らしに寄り添うキッチン

1949年に家具工房として始まり、現在は世界で唯一、レールや金物を含んだすべてを自社で研究開発するドイツのキッチンブランド。バウハウスの理念と人間工学に基づいた、機能的でシンプルなキッチンを手がける。人気は自由にレイアウトできる「b3」シリーズ。木目の流れが途切れないよう突板（つきいた）が設計されているなど、細部まで徹底して美しいキッチンをつくれる。オーダーキッチンも請け負うクライス＆カンパニーが代理店を務め、メンテナンスなどにも素早く対応。ショールームではキッチンに加え、オリジナルの置き家具も。

●東京都港区南青山6-12-4 ルクレ南青山ハウス2階
TEL：03（6418）1077
営業時間：11時～17時（水曜・日曜・祝日定休、土曜は要相談　完全予約制）

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ユーロモビル 大阪ショールーム

リビングまで一体の空間づくりが叶う
卓越したデザイン力と提案力

1972年にイタリア北部の家具生産が盛んな町で創業したキッチンブランド。モデルによって使用できる素材とカラースキームが設定されているので、自分好みに選んでも美しくまとまる。収納家具の「Zalf（ザルフ）」や置き家具の「désirée（デジレ）」もグループ傘下に抱え、インテリアを含めたトータルコーディネートで提案してもらえる。代理店のF.S.I.は造作キッチンも手がけるので、国内で手に入るすべての機器に対応できる自由度の高さも魅力。大正時代に建てられたルネサンス様式の洋館にある大阪ショールームでは、よりラグジュアリーな仕上がりの最新モデル「Sei（セーイ）」も。

●大阪市中央区南本町2-2-2 5階
TEL：06（4964）0601
営業時間：10時～18時（水曜定休、予約優先制）