多美保さんがトミタで見つけた生地で仕立てた、プリント柄のテーブルクロスとプレイスマット。プレイスマットの生地は、フランスのファブリックブランド「ピエール フレイ」製。Tips2
テーブルクロスonプレイスマットで、だまし絵風に
“景色を楽しむ”という趣向の主翼を担っているのが、ダイニングテーブルを覆っているテーブルクロスです。木々の間に、小鳥が飛び交う柄が全面にプリントされたこのファブリックは、フランスのファッションブランド「ジャン ポール ゴルチェ」のもの。
多美保さんがよく訪れる輸入生地を扱うお店、トミタで数年前に生地を見つけ、テーブルクロスに仕立ててもらったそうです。もともとの生地幅が3m以上あったので、寸法はゆったりと。たれを長めにとったことで、コットンシフォンの軽やかな透け感も引き立っています。プリント柄の生地からテーブルクロスを作る際には、天地を選ばない柄ゆきを選ぶこともポイントです。
薄いテーブルクロスの上に、さらに多美保さんはプレイスマットを敷きました。「この生地は、もともとカーテン用です。何段もの棚にグラスが並んでいる模様の1段分ずつで断ってプレイスマットを作りました」。柄ゆきに合わせて、サイズは少し横長に。クロスとマットの重ね使いが、まるでガーデンの中でテーブルセッティングしているような、だまし絵風の面白さを演出します。
多美保さんがデザインしたオリジナルナプキンは全4色、アクセル ジャパンで取り扱っている。Tips3
旅先の出会いから誕生したオリジナルナプキン
ブラウンとボルドーを基調としたシックなテーブルセッティングの、色彩のアクセントになっているのがナプキンです。実はこのナプキン、前述のロワール地方の旅の思い出と深い繋がりがあります。
「宿泊したシャトーのオーナーがとても優しくて素敵な方だったんです。毎日8人位で食卓を囲んで、用意してくださった夕食をいただくのですが、いつもご主人の元気の良い『ボナペティ!』という声でディナーが始まるんですね。そのあたたかな雰囲気を、何かの形で表現したいと思っていたんです」。その思い出から多美保さんは、オリジナルナプキンをデザイン。エンベロープ(封筒)型に畳むと「bon appétit」の刺繍文字が現れ、「どうぞ、召し上がってください」という気持ちを伝えます。