365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの一覧 【お悩み】花粉症で目の周りが赤くなり、かゆいです
花粉症で肌の調子が悪いのですが、特に目の周りがかゆく、赤くなっています。
【回答】花粉皮膚炎の可能性が。アイメイクはしばし休んで、皮膚科へ
花粉症の方にはつらいシーズンです。目、鼻、喉の症状ばかりか、花粉が飛散する時期にだけ起きる肌荒れ、花粉皮膚炎に悩まされる人が増えているといいます。
花粉のダメージは、目もとに集中「花粉の季節は、特に目の周りの不調を訴える方が多いですね」とは、石井クリニック院長の今野みどり先生です。
「目の周りは、もともと皮膚が薄く繊細なうえに、マスクで隠れないため、花粉が付着して炎症を起こしやすい。そこへさらに、かゆいために目をこすったりと、負担が集中するのです。赤く腫れぼったくなり、ヒリヒリと乾燥したり、かゆみが強く出たり、そんな状態になってしまったら、迷わず皮膚科で治療を」(今野先生)
アイメイクは一旦お休みを!治療では、ステロイド剤や消炎剤などの塗り薬が処方されます。
「ステロイドと聞くとネガティブな反応を示す方がいらっしゃいますが、花粉皮膚炎のような一過性の炎症の場合には、短期間、集中して使うことで、スパッと症状を断つことが目的です。炎症をそのままにすると、かゆみや痛みなどの症状が治まらないうえに、慢性化する可能性もあります」と今野先生は指摘します。
目もとの炎症が慢性化したら、元も子もない「ですので、目もとの症状が顕著な場合は、1か月半から2カ月は、アイメイクをお休みしてください、と伝えています。皆さん決まって『……それはできません』と言われるのですが、私は念入りにお伝えするようにしています。
確かにアイメイクをしたいのは、よくわかります。しかし、メイクをしたらクレンジングをしますよね。幾重にも刺激が重なることになり、せっかく治療の効果が出ても、メイクしてクレンジングして……では、追いかけっこ状態なのです。
そうして、炎症がじわじわ長引くほどに、肌が黒ずんでしまい、化粧のりも悪くなります。一過性で済むはずが、慢性化に寄っていってしまうのです」(今野先生)
花粉のシーズン、花粉皮膚炎になったとしても、適切な治療を受けることで、未来の美肌を守ることはできるのです。
今野みどり/Midori Konno
石井クリニック院長。医学博士。日本形成外科学会専門医。皮膚腫瘍外科指導専門医。1989年川崎医科大学卒業。2001年M&M スキンケアクリニック(神田神保町)副院長。石井クリニックは、1973年に日本で初めてエステティックサロンを併設した皮膚科クリニックを開設。以来、肌トラブルに悩む人の“キレイになりたい気持ち”にしっかりと寄り添っている。石井クリニック:
http://www.dr-ishii.com/menu/clinic/ イラスト/umao 取材・文/佐野有子
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