――前回出演して大好評だった舞台『ベイジルタウンの女神』に続くKERA作品への出演となります。その魅力をどんなところに感じますか?「一つは、独特のユーモラスな台詞、嚙み合わない不条理な会話です。前回、作品の中に入ってみて、不条理なものにユーモアが足されると、とんでもないおかしさが生まれるんだなと実感しました。特に僕のツボだったのは、菅原永二さんが演じた、おかしな台詞の多い弁護士。楽屋が一緒だったので、永二さんに“あの訳のわからない台詞を言っているとき、何を考えているんですか?”と尋ねたら、“本当にそう思っているから言っているだけで、自分ではおかしなことを言っているつもりはないんだよね”とおっしゃっていて。すごいなあ、その思い込みが説得力を生むんだなと」
――本人の中ではちゃんと理屈が通っていて、本気でしゃべっているからこそ、観ていて面白いんでしょうね。「そうなんです。笑わせようなんて気持ちが、1ミリでもあったら成り立たない。今回の『カメレオンズ・リップ』に出てくるユーモラスなやりとりにも、“自分としては、間違ったことは言ってないんですけど”という気持ちを大切に臨もうと思います」
深津さんが演じていた役に今回挑むのは、生駒里奈さん。ほかに、ファーストサマーウイカさん、坪倉由幸(我が家)さん、シルビア・グラブさん、岡本健一さんらが出演。