365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの回答 【お悩み】食物繊維をたっぷり摂るには?
便秘症なので、胃腸の調子を整えるため、食物繊維をたくさん摂りたいのですが、おすすめの食材や食べ方はありますか?
【回答】「食前キャベツ」で一日6gの食物繊維をプラス
食物繊維は腸内細菌の大好物であり、腸内バランスを整えるために欠かせません。そんな食物繊維を手軽に摂れる食材の代表が、キャベツです。
感染免疫学者で医学博士の藤田紘一郎先生による著書『腸で変わる! 病気にならない、50代からの生活習慣』より紹介します。
食物繊維の摂取量は年々減る傾向キャベツは淡色野菜ですが、スルフォラファンというフィトケミカルを含む野菜です。さらに水溶性・不溶性の食物繊維を持ち、100gのキャベツには約2gの食物繊維が含まれています。日本人の食物繊維摂取量の目標値は男性で19g、女性で17gとされています(2010年厚生労働省による)。
さらに、キャベツはがん予防作用のある食品にもあげられるほか、がん細胞を殺す作用を持つ腫瘍壊死因子(TNF)を誘導する効果は野菜の中でもナンバーワン。私たちの体の中には毎日3000~5000個ものがん細胞が発生しているといわれています。毎日キャベツを食べておくことで、がん細胞の排除にも役立つわけです。
ところが食物繊維の摂取量は年々減る傾向にあり、戦前と比べると約半分の平均14gです。
メタボ予防や糖尿病の改善にも効果ありこのキャベツをコンスタントに摂取するために、藤田先生がおすすめするのが、キャベツを小皿に1杯分(約100g)を、食事の前に食べる「食前キャベツ」です。
食事前にキャベツを朝・昼・夜と摂れば、計6gの食物繊維が摂取できるわけです。今までの食事をがらりと急激に変えることは困難ですが、食前キャベツならば1品、加えるだけです。味噌をつけても、オリーブオイルをかけてもおいしく、飽きません。
「おかげで私は2カ月で10㎏痩せ、今もその体重は維持しています。もし目の前にメタボや糖質制限で悩む人がいたら、私は迷わず“食前キャベツ”をすすめるでしょう」(藤田先生)
ちょうど春キャベツのおいしい季節ですから、ぜひたくさん召し上がってくださいね。
藤田紘一郎/Koichiro Fujita
東京医科歯科大学名誉教授。感染免疫学者。医学博士。1939年旧満州生まれ、三重県育ち。東京医科歯科大学医学部卒業。東京大学医学系大学院修了。金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学大学院教授を歴任。
イラスト/umao 編集協力/山岸美夕紀
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