365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの回答 【お悩み】家飲みでついつい二日酔いになりがちです
昨今、家での晩酌が増えましたが、家だとついつい気が緩んでしまい、飲みすぎて二日酔いになってしまうことも……。
【回答】“お酒1杯”につき“水1杯”を心がけましょう
順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生によると、やはり二日酔いするほどのお酒の飲みすぎは危険だそう。お酒と上手に付き合うヒケツは、「お酒1杯につき、水1杯を飲む」ことだといいます。
小林先生の著書『自律神経の名医が教える長生き事典』より、紹介します。
お酒の飲みすぎは重篤な病気につながることも「アルコールが肝臓で分解される過程で体内の水分は大量に消費されます。しかもアルコールには利尿作用があるので、飲酒時はトイレが近くなり尿として水分を排出してしまいます。
つまり、お酒を飲むと必然的に体は脱水状態に。脱水状態になると血液はドロドロになりますし、交感神経が優位な状態が続くので、血管は収縮してしまいます。そうなると血栓(けっせん)ができやすくなり、重篤な病気につながることも……。
お酒は楽しいものですが、健康を害しては意味がありません。こうしたアルコールのダメージを最小限にするためには“お酒1杯につき、水1杯を飲む”ことを心がけてください。
脱水状態を予防するだけではなく、水を飲むことで胃腸のぜん動運動を促し、副交感神経の働きの低下を防ぐことができます。二日酔いの予防にもなりますよ」(小林先生)
夜のアルコールよりも昼のコーヒーまた、「眠れないので寝酒を1杯」という習慣のある人も要注意。
「アルコールは利尿作用を促進するため、夜中に何度もトイレに行くはめに……。アセトアルデヒドの覚醒作用もプラスされて眠りが浅くなり、いくら寝ても疲れがなかなか取れません。
その代わりにおすすめなのが、昼間に1杯のコーヒーを飲むこと。コーヒーというと眠気覚ましに飲むイメージがありますが、昼間にカフェで飲むコーヒーはセロトニンを増やす効果が。1 日1~2杯程度のコーヒーならストレスの解消にもつながり、夜の眠りの質が上がります」(小林先生)
小林弘幸/Hiroyuki Kobayashi
順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。1960年生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科等の勤務を経て順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任、現在に至る。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手等のパフォーマンス向上指導に携わるほか、日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリスト。
イラスト/umao 編集協力/山岸美夕紀
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