――『ほんとうのハウンド警部』には、『23階の笑い』で一緒だった山崎 一さんと鈴木浩介さんも出演します。心強いのでは?「お2人とは『23階の笑い』で楽屋も一緒だったので、とても安心しています。今みたいにスイッチが入れば平気なんですが、僕は自分でもどうかと思うくらい人見知りなんです。緊張すると怖い顔になっちゃうから、周りの人も話しかけづらいんでしょうね。『23階の笑い』では、稽古が始まって1週間くらい誰とも口をきけませんでした(苦笑)。浩介さんは、そんな僕に最初にいろいろと話しかけてくれて、一さんは優しくサポートしてくださって。そのお2人とまた改めて新しい作品をつくれることが、妙に嬉しいです」
――きっと長身も相まって、近寄り難いオーラが出てしまうのでしょうね。人見知りは昔からですか?「そうですね。自分の子供を見ていると、意志がはっきりしていて疑い深い半面、この人は大丈夫だと信じた人に対しては、うわーっと行く感じが、僕の子供の頃そっくりだなと思います(苦笑)。“どうも、はじめまして”というふうに、自分から話しかけられる人に憧れますよ。『23階の笑い』では、特にそう感じました。三谷さんもシャイな方なので、最初の一歩をお互いになかなか踏み出せない不毛な1週間が、本当にもったいなくて。約1か月の稽古期間で濃厚な作品をつくらなきゃいけないときに、俺のこの人見知りは致命的だなと」
高校まではバスケットボール一筋だったという吉原さん。強豪大学に推薦で入れず、演劇の専門学校に入学した。「バイト生活をしていたら親父に怒られまして。“芸能人って、いいな”という、本当にチャラい動機で入りました」