——華子と美紀は、幸一郎をきっかけに出会うことに。それぞれと一緒にいるときの幸一郎の違いを、高良健吾さんが見事に演じていらっしゃいました。自分と一緒でないときの幸一郎を見て、どう思いましたか?門脇:私が出ていない希子ちゃんのシーンを初めて観たのは初号(試写)だったのですが、私の前の高良さんは固かったな〜って、寂しい気持ちに。希子ちゃんの前だとめっちゃ楽しそうじゃん!と思いました。それだけ幸一郎と華子は、息苦しい似た境遇の中で生きていて、2人が結婚することもある意味レールに乗っているというか、選択しなくても当たり前のように進められてきた出来事の一環で。でも、美紀といるときの幸一郎は……。どっちがホンモノの彼かという話ではなく、なんかこう、安らぎの場の幸一郎の顔を見ちゃったな、と。見ちゃいけないものを見ているのかしら、みたいな気持ちにはちょっとなりました。
水原:私も、やっぱり固かったなと思いました、華子といる彼は。だから、かわいそうだなっていう感じがありましたね。美紀は幸一郎と一緒になれないのはわかっているけど、すべてを受け入れて一緒にいたし、全部さらけ出せるようなお友達で尊敬できる人で、憧れの人でもあったと思うんですよね。だから、華子と一緒にいる幸一郎を見て、これが彼の本来の運命なのかなと思うと、つらい。ずるい奴なんだけど、もっと自由に生きられたら……と思って、かわいそうだなと思いました。
——華子と幸一郎、美紀と幸一郎。ご自身はどちらの関係性がいいですか?水原:私は、全部さらけ出してほしいです。
門脇:そっか。
水原:えええ? どっち?
門脇:うーん。全部さらけ出してばっちり合うのが理想だと思うんですけど、たぶんなかなかそううまくはいかなくて。2人でいるときにいい時間を過ごせるのが一番いいと思うから……塩梅(笑)。
水原:リアル(笑)。
生きづらさを感じる華子と美紀。自身も生きづらさや限界を「現在進行形で感じます。打破できるか心配っていうか大変」と水原さん。