――本作品は、そんなトレントと岸谷さん演じるバリー、D.D.アレンら、落ちぶれかけたブロードウェイスターが、話題作りのために、同性の恋人とのプロムへの参加を願う高校生エマを助けようと、インディアナ州に乗り込んでいく物語。どんな点に魅力を感じていますか?寺脇「僕はもうシンプルに、あらゆる年代の人達の成長物語であり、物事を難しく考えず、悩みも何もオープンにして、みんなで楽しく生きよう!というところが好きですね。コロナ禍で、気持ちもふさぎがちになっている今、元気を届けられる作品じゃないかなと思います」
岸谷「僕も同じですね。ブロードウェイで観たときに、“ああ、楽しかった!”って、すごく幸せそうな顔で劇場を出るお客さんがいちばん多かったのが『The PROM』でした。コロナ禍で個人がすごく閉鎖された中にある今、この作品は心の栄養になるんじゃないかなと思っています。まさに地球ゴージャスのテーマでもある、明日の勇気や元気になる作品だなと」
地球ゴージャスの全作品で演出・出演を務め、3作目以降は脚本も執筆している岸谷さん。地球ゴージャス以外の舞台でも演出家として活躍しており、日本版『キンキーブーツ』(2016年、2019年)では演出協力と上演台本を手がけた。