――エマ役が葵わかなさん、その恋人アリッサ役が三吉彩花さん、D.D.アレン役は大黒摩季さん、草刈民代さん、保坂知寿さんのトリプルキャストと、魅力的な顔ぶれが揃いましたね。ダンスシーンも見ごたえがありそうです。岸谷「いろいろ思い悩み、お願いして決まったメンバーです。とてもいいキャストに恵まれたなと稽古場で実感しています。ダンスシーンがまたエネルギッシュでいいんですよ。ブロードウェイ版とは違う振付になっていて、高度な振付にも挑戦しています」
寺脇「みんな、すごいよね。稽古場ではマスクを外してはいけないので、踊るとものすごく苦しいのに。高地トレーニング並みの過酷さで、いつの間にか心肺機能がすごく鍛えられている気がします(笑)。マスクの中の二酸化炭素をたくさん吸っているせいか、僕ら2人も帰りはあくびをしっぱなしですよ」
――時節柄、仕方ないとはいえ、つらいですね。コロナ禍で、昨年の地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』が、東京公演の途中で中止を余儀なくされたのも本当に残念でした。寺脇「仕方ないこととはいえ、やっぱり悲しかったですね。僕たちは、お客さんに集まってもらって初めて成り立つことをやっているので、それがダメだということになると、本当に何もできなくなってしまう。五朗ちゃんと僕は、“舞台は俺たちを裏切らないよな”ってずっと言いながら地球ゴージャスをやってきたから、余計に悲しくて。もちろん、舞台そのものに裏切られたわけではないんですが」
地球ゴージャスの全作品に出演し、演出補を務めている寺脇さん。参加メンバーから、よく「五朗さんはお父さん、寺脇さんはお母さんみたい」と言われるのだそう。