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今森光彦さん、農家になる。竹薮との闘いから始まる農地づくり

2018.03.06

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この竹林、なんと45年間放置されていたらしい。

竹の種類は、マダケ。もともと日本に自生していたとされる種類で、スマートに高く伸びるのが特徴。マダケは、農家の資材として有用で、鯉のぼりを飾るときの竿や稲を干す〝はさかけ〟としても使われた。昔、棚田が連なっていたころ、持ち主が、マダケを一角に植林したらしい。

しかし、農作業が健全におこなわれているときはいいけれど、人が来なくなると、地下茎で増える竹にとっては、天下無敵の環境になってしまう。


西村さんは、「はしから切っていこか」とさりげなく言った。 このとき、西村さんも私も、これから始まる過酷な格闘をまったく想像していなかった。(次週、「今森光彦 環境農家への道 第4回」に続く))

春のめざめ春の花ならなんでも訪れる、甘いもの好きのベニシジミ。親指の爪ほどのかわいい蝶で、里山の住人だといっていい。切り絵は、ベニシジミがハルリンドウにやってきたところ。ハルリンドウは、私が大好きな花のひとつ。湿った田んぼの土手に生えていることが多かったが、最近は、めっきり少なくなってしまった。画面左上にあるのは、胴乱。採集した植物などを破損させずに持ち歩くための便利な肩掛け鞄。この胴乱は、私がよく通ったパリにある博物商の老舗、デロールのオリジナル。切り絵のサイズ 60×45㌢。

今森光彦/Mitsuhiko Imamori

写真家。切り紙作家。
1954年滋賀県生まれ。第20回木村伊兵衛写真賞、第28回土門拳賞などを受賞。著書に『今森光彦の心地いい里山暮らし12か月』(世界文化社)、『今森光彦ペーパーカットアート おとなの切り紙』(山と溪谷社)ほか。
【オーレリアンの庭】関連記事はこちら 今森光彦さんの切り絵作品がWEBギャラリーに!今森光彦さんの人気の切り絵を、PC&スマホの壁紙にDLできます(2月28日まで)この連載は、『家庭画報』2017年2月号から掲載された「写真家・今森光彦の光の田園だより」をWEB用に再構成したものです。
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