365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
記事一覧/
ゲストの一覧 【お悩み】尿もれ・頻尿が気になります
くしゃみや咳をするたびに尿もれしがちです。また、年々トイレが近くなってきて困っています。
【回答】「フロッグライズ」で骨盤底筋を鍛えましょう
骨盤底筋が衰えると尿もれや頻尿のほか、次のような症状が現れ、生活の質(QOL=クオリティ・オブ・ライフ)を著しく低下させてしまいます。産婦人科医でヨガドクターの高尾美穂さんの著書『超かんたんヨガで若返りが止まらない!』より紹介します。
尿もれ・頻尿…… 妊娠・出産や加齢などで骨盤底筋が衰えると、尿もれや頻尿(腹圧性尿失禁・過活動膀胱)といった排泄のトラブルが発生しやすくなります。
骨盤臓器脱…… 骨盤底筋のゆるみによって、支えきれなくなった子宮、膀胱、直腸などが下に落ちてきて、腟から体外に出てしまうことがあります。この症状を骨盤臓器脱といい、「陰部にピンポン玉のようなものが触れる」などが最初に自覚する症状です。
便秘…… 骨盤底筋の衰えによって肛門の開閉がうまくいかなくなると、便を出したいときにうまく出せない機能性の便秘や、トイレに間に合わずにもらしてしまう「失便」といった排泄障害が起こることも。
ボディラインの崩れ…… 連係する筋肉にも悪影響を及ぼし、体形が崩れることも。
妊娠・出産の経験がある、閉経している、便秘がちでトイレでいきむことが多い、アレルギーやぜんそくがあり咳やくしゃみが多い、骨盤底筋を意識せずに腹筋を鍛えているといった方はとくにご用心。
妊娠・出産の経験や予定がないあなた、閉経はまだまだ先というあなたも、安心とは言えません。長時間のデスクワークや、便利な生活による運動不足など、現代社会には、骨盤底筋を弱らせる要因が増えています。
骨盤底筋を直接刺激しやいポーズ今回は、衰えやすい骨盤底筋を直接的に、強力に鍛えるエクササイズ「フロッグライズ」をご紹介しましょう。
カエルが後ろ足を伸ばして立ち上がった様子をイメージしたポーズです。このポーズでは、腹筋群、臀筋群、内転筋群がすべてゆるみ、骨盤底筋を直接刺激しやすくなります。また骨盤底筋は前傾位置にあるほうが直接収縮させやすいため、ひざを伸ばしたときはお尻をしっかり後ろに突き出して骨盤を前傾させるようにしましょう。
フロッグライズを実践!
高尾美穂/Miho Takao
産婦人科医・ヨガドクター。女性のための総合ヘルスクリニック、イーク表参道副院長。医学博士、産婦人科専門医、スポーツドクター。産婦人科外来に携わるほか、女性アスリートのメディカルサポートなどを行う。ヨガを長年愛好し、診療のかたわらヨガマスターとして、医師として、各種講座・講演活動で全国を飛び回る日々。