冷めてもおいしく、色彩華やかに
仕出しの料理は、冷たいものは冷たいうちに、熱いものは熱いうちに出せる料亭や割烹の料理をそのまま取り入れることはむずかしく、お弁当は冷めてもおいしいように味はしんみりとしたやや濃いめで、強弱や濃淡がつけられます。「おかずは一つひとつ味を替えていますが、メインはだし巻きと白いご飯です。あれこれ迷いながらおかずをつまみ、間にだし巻きとご飯を食べてもらうようにお作りしているお弁当です」
2種類の卵と濃いめのだしを合わせて作る、名物のだし巻き。手前から巻く“京都巻き”にすると卵の間に空気が入らず、美しいだし巻に。焼き色をつけないように焼いては巻き、巻き簀で形を整えたら完成。真空パックにして1本から販売している。(要予約)限られたスペースに美しく盛り込まれたおかずとご飯は、味は五味、色は赤、黄、緑に白と黒の5色が基本。奥から手前に向かって詰め、左上を高く、右下に向かって低く詰めることをポイントとし、味移りや食べやすさへの配慮もされています。