手放せずにいたきものを、新しい姿に再生しませんか。きものに宿る思い出は、形を変えてあなたの日常で生き続けます。サステナブルかつクリエイティブな生活様式が世界的に注目される昨今。“着られないきものをリメイクして、再び活躍させること”は、物も思い出も大切にする素敵な作業です。セミオーダー形式の『家庭画報クチュール きものリメイク』は、そんな思いから誕生しました。今回は、元フィギュアスケーターの八木沼純子さんが、家庭画報オリジナルのリメイクアイテムを私物とコーディネートしてご披露くださいました。
在宅時間が長くなることで、整理整頓に精を出す家庭も増えた昨今。簞笥の中に眠っていたきものの数々と再会したかたも多いようです。
大切な人から譲り受けたきものだから、思い出とともに手もとに残したい。けれど、色柄等考えると自分で着るには難しい……そんなきものをお持ちでしたら、『家庭画報クチュール きものリメイク』のセミオーダーで、ご自分に合う服や小物に作り直してみませんか。
日常で活躍するアイテムに再生することで、きものに新しい命が吹き込まれ、思い出も一緒に残すことができます。
今回は、センス抜群の八木沼純子さんが、本企画のアイテムと私服をご自身でコーディネートしてくださいました。
「祖母や母から譲り受けたきものがたくさんあるのですけれど、なかなか着る機会がなくて……」とおっしゃる八木沼さんですが、着用したきものの帯は、「実は洋布を帯にリメイクしたものなので、今回ちょうどいいなと。この帯を合わせることで、きものまで新鮮味を帯びるんです」とこだわりが光ります。
きもののリメイクは「きものに寄せていくというより、洋服に合わせて楽しめるデザインが増えるといいなと思います」。
お母さまから譲り受けたきものに、クラッチバッグをチョイス
着付けもご自分でされるという八木沼さん。実は普段から、きものには洋装のバッグやクラッチを合わせていらっしゃるそう。撮影にあたり、お持ちのきものの中から、このバッグに合う一枚を選んでくださいました。シックなきものとスマートなクラッチ、互いに引き立て合うモダンな装いとなりました。
リメイクしたオリジナルのクラッチバッグ
表裏なく使えるデザイン。革をあしらう位置で角の強度に配慮。内ポケット1つ。携帯電話、長財布、鍵など必要なものが入る容量です。バンブーの開け口や金具も、専門職人の手仕事。バッグ表に使う牛革、内側の柄布ともにお持ちのきものに合わせて3色から選べます。このきものをリメイクしました
グラデーションがモダンな綸子の小紋をリメイク。きもの素材に牛革やバンブーなど異素材を組み合わせることで、あか抜けた印象に。和装洋装ともにコーディネートしやすいクラッチバッグとなりました。バンブー×レザー×きもの地 斬新で美しいクラッチバッグ
商品番号:0002 クラッチバッグ税込み価格:10万7800円
サイズ(約):幅32×マチ7×高さ16cm
リメイクに適した素材:きもの、帯ともに対応可。
お手入れ方法:きもの地部分に、定期的に絹用の防水スプレーをしてください。洗濯機、ドライクリーニングともに不可。
必要用尺:きものの場合/片袖。柄のとり方にもよりますが、幅40×長さ50cmで1個製作できます。・「クラッチバッグ」の詳細・お申込はこちら>>
紬の張りがつくるスカートの構築美
「こういうスカートは、普段は全く着ないんです。でも色が好みだったのと、私のように背が高くない人でもこんなふうに着こなすことができるんだ、というのを見ていただければ嬉しいです」と微笑んで。スカート以外のアイテムはすべて私服で、洗練されたコーディネート。
このきものをリメイクしました
男性ものの大島紬をリメイクしたバルーンスカート。前後共通のデザイン。スカートの内側に前後3か所ずつスナップがあり、それを留めるとバルーン状になる仕組み。ウエストは黒のリブ素材なので、お腹まわりも楽に着用できます。基本は、スカートの上~中部を横に張り出させた変形Aラインスカート。内側に凸凹セットで計6か所あるスナップの留め方次第で、数通りのシルエットに。今回、八木沼さんはスナップ6か所をすべて留めて着用。何通りにも楽しめるウエストリブのバルーンスカート
商品番号:0003 バルーンスカート税込み価格:8万6900円~
※裏地の有無、素材によって追加料金が必要になる場合があります。
サイズ(約):Mサイズ/ウエスト60~75cm 基本スタイルのスカート丈91cm(ウエストリブ13.5cm含む)
※サイズは、使用するきものの生地によって若干異なる場合があります。
リメイクに適した素材:紬、絣等張りのあるきもの・羽織。
お手入れ方法:ドライクリーニングのみ。
必要用尺:きものの場合/1枚、羽織の場合/1~2枚、反物の場合/1反・「バルーンスカート」の詳細・お申込はこちら>>
八木沼純子さん(やぎぬま・じゅんこ)
幼い頃からフィギュアスケーターとして突出した才能を開花させ、世界ジュニア選手権では2位を獲得。14歳で参加したシニア国際大会の初舞台がカルガリーオリンピックという記録的な躍進で、世間を驚かせた。現在はスポーツコメンテーターなどメディア出演等のほかフィギュアの魅力を伝えるインストラクターとしても活動している。 ●お問い合わせ
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インスタグラム始めました!
@kg_couturekimonoremake 撮影/齋藤幹朗(八木沼さん) 本誌・西山 航、武蔵俊介(ともに静物) 着付け/阿部光花(八木沼さん) ヘア&メイク/住本由香〈マービィ〉(八木沼さん)
『家庭画報』2021年5月号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。