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小谷実可子さん×松岡修造さん「今、私たちにできるのはオリンピック・パラリンピックの神様に恥じない日々を過ごすこと」

2021.04.28

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小谷さんと松岡さん
50歳を過ぎたらスポーツ界に恩返しすると決めていたと話す小谷さんに「おっしゃいましたね。依頼殺到ですよ」と松岡さん。

安心安全に開催できれば日本は尊敬される国に
「成功したときにはきっと世界中の人が『おめでとう』『ありがとう』といい合える大会に」── 小谷さん


松岡 海外の関係者とやり取りをしていて、大会への不安などを耳にすることはありませんか。


小谷 それが、ないんです。みなさん、日本をすごく信頼していて、来日を楽しみにしています。

松岡 海外の人たちの日本や日本人に対する信頼の大きさは、僕もいつも感じています。もっと日本のみなさんに知ってほしいですね。

小谷 同感です。もう一つ知ってほしいのが、今後、世界的にコロナ禍が収束に向かい、しっかりとした感染対策のもとで東京2020大会が安心安全に開催できたら、日本は間違いなく、世界中の尊敬と憧れと信頼を集めるということです。

松岡 はい! そのために必要なのが協力ですね。僕は応援団長として全国で「全員参加」を呼びかけてきましたが、今こそ全員が協力するときではないかと思います。

小谷 おっしゃるとおりです。選手団だけでなく、日本だけでもなく、世界中の人が協力しなければ、感染対策も行動規制も成り立ちません。そのかわり、大会が成功したときには、すべての人が「ありがとう」「おめでとう」といい合える大会になると思うんです。みなさんに協力してもらえるよう、「あなたの我慢が大会の成功、みんなの喜びにつながるよ」と笑顔で呼びかけるような、温かい対策と規制を目指します。

松岡 小谷さんらしくて、素晴らしいです。僕も全力で応援します!

小谷実可子さんより〜
対談を終えて


東京アクアティクスセンターの完成披露式典にて
2020年秋の、東京2020大会の水泳競技会場、東京アクアティクスセンターの完成披露式典にて。© 新華社/アフロ

松岡さんとは、かつて「婚約中」と報道され、その後、ソウル五輪でご一緒だったにもかかわらず、当時はひと言もお話しする機会がないまま、競技を終えました。

また、のちに水泳の世界選手権の放送でも、幾度となくお仕事をご一緒させていただきましたが、実はゆっくりじっくりお話しすることができたのは、今回の対談が初めてでしたので、大変嬉しく、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

立場は違えど、スポーツを、そして、オリンピック・パラリンピックを、応援する気持ちは一緒、私はお母さん(母)のような気持ちでお話しいたしましたが、松岡さんは、まさに「スポーツ界の熱い大黒柱」(父)、ということは、私たち、やはり夫婦なんですね。

次回は、オリパラの会場でお会いできることを、楽しみにいたしております。

修造エール

日本のスポーツにとって、どんな存在でありたいですか? そう尋ねたとき、小谷さんは迷うことなく、「お母さん」と答えました。

「夫や子どもたちが『俺は強化のほうを頑張るよ』『私は普及を頑張る』などといって出かけていくのを、私は『いってらっしゃい、おにぎり作って待ってるからね!』と送り出すイメージ」なのだそうです。

そんな小谷さんは、プライベートでは2人のお嬢さんのお母さん。

「仕事優先できましたが、娘たちはちゃんと育ってくれて、長女は先日20歳になりました」と嬉しそうに話してくれました。

国内外で評価が高く、重要な仕事を次々に任されている小谷お母さん。みんなでシンクロして、日本のスポーツを盛り上げていきましょう!

修造エール
「修造画報」心のコラム一覧

第1回「オリンピックを“自分ピック”に!」

第2回「2020年、日本のスポーツ文化は変わります!」

第3回「選手を知れば知るほど、応援は楽しくなる!」

第4回「開会式は日本が総力を結集してつくる壮大な舞台。必見です!」

第5回「大会の成功はボランティアの笑顔にかかっています!」

第6回「オリンピックの選手村はこんなに楽しい!」

第7回「パラリンピックはすべての試合に大きな感動があります!」

第8回「ラグビーワールドカップ2019が教えてくれたこと」

第9回「男子マラソン・中村匠吾選手、服部勇馬選手にエールを送ります!」

第10回「挑励(チョレイ)!卓球男子代表に内定した張本智和選手が苦悩の末に取り戻した自信」

第11回「目指すは金メダル。卓球女子日本代表は強いです!」

第12回「僕が忘れられない、日本代表選手たちの名言」

第13回「一体感がいい!新しい国立競技場に立って感じたこと」

第14回「金メダル獲得で得られる、とてつもない自信

東京2020への道 届け!熱い思い一覧

福岡発、世界中で愛される東京2020大会マスコットが誕生!/キャラクターデザイナー 谷口亮さん

聖火リレーの“温かさ”が多くの人の記憶に残ってほしい/デザイナー 吉岡徳仁さん

東京2020を宇宙から応援するために 日本の超小型衛星を空へ!/東京大学航空宇宙工学専攻教授・工学博士 中須賀 真一さん

世界中から集まる選手のために“食のALL JAPAN”で臨みます/帝国ホテル特別料理顧問 田中 健一郎さん

東京2020で“チャレンジできる機会”をつくり、多くの人を巻き込みたい/パラ・クリエイティブプロデューサー ディレクター栗栖良依さん

仲間と交わり、気持ちよく汗をかく。それが人と人とをつなぐスポーツ最大の魅力です/日本オリンピック委員会会長 山下 泰裕さん

東京2020はデザイン界にとっても重要なイベントです/グラフィックデザイナー 廣村正彰さん

人種も言語も宗教も超えるスポーツの力、素晴らしさを伝えたい/日本オリンピックミュージアム副館長 松丸 喜一郎さん

東京2020パラリンピックのメダルを手がけた、デザイナー松本早紀子さんにインタビュー

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への特別メッセージ「今こそ世界が一つになるとき」── 松岡修造さん

グラフィックデザイナー佐藤 卓さん「スポーツを通して心を一つに」アートポスターで思いを表現

山中伸弥さん×松岡修造さん、京都と東京でのオンライン対談が実現!

日本交通 川鍋一朗さん×松岡修造さん「まさかのピンチも変革の好機に」

ドメニコ・スキラーチェ校長×松岡修造さん「今回の危機が教育の大切さを教えてくれた」

中村 桂子さん×松岡修造さん「DNAを分析すると地球上の生きものの祖先は1つ。ともに生きる世の中にしたいですね」

後藤 尚右さん×松岡修造さん「今、世の中はマイナスな状況。花には、そんなマイナスをゼロに戻す力があると思います」

羽生 善治さん×松岡修造さん「そこに辿り着くまでの努力と情熱が心を打つ。将棋も、スポーツも」

井口 皓太さん×松岡 修造さん「オリンピック・パラリンピック史上初の動くピクトグラムは心を動かし、世界を動かす」

室伏広治さん×松岡修造さん「大切なのは体を動かすこと。みなさんに楽しく行ってもらうことが課題です」

川野泰周さん×松岡修造さん「日本人のおもてなしは“相手の喜びに触れたい”という禅の精神を汲んでいます」

小谷実可子さん×松岡修造さん「今、私たちにできるのはオリンピック・パラリンピックの神様に恥じない日々を過ごすこと」
松岡 修造 SHUZO MATSUOKA
1967年東京都生まれ。86年にプロテニス選手に。95年ウィンブルドンでベスト8入りを果たすなど世界で活躍。現在は日本テニス協会理事兼強化本部副本部長としてジュニア選手の育成とテニス界の発展に尽力する一方、テレビ朝日『報道ステーション』、同『TOKYO応援宣言』、フジテレビ『くいしん坊!万才』などに出演中。近著に『「弱さ」を「強さ」に変える ポジティブラーニング』。東京2020オリンピック日本代表選手団公式応援団長。公式サイト>>
撮影/鍋島徳恭 スタイリング/中原正登〈FOURTEEN〉(松岡さん) ヘア&メイク/住本由香〈マービィ〉(小谷さん)、井草真理子〈APREA〉(松岡さん) 取材・文/清水千佳子 撮影協力/ザ・リッツ・カールトン東京

『家庭画報』2021年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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