伸びやかな歌声でミュージカルを中心に活躍する平方さん。「うまいか下手かはさて置き、“みんなと楽しく一生懸命やれること”が自分の特技じゃないかと思っています」と話す人懐こい笑顔が魅力的。今年、ミュージカルデビュー10周年を迎える平方元基さんが、5月から新演出版で日本初上演される『メリリー・ウィー・ロール・アロング』で、ミュージカル初主演を務めます。演じるのは、ハリウッドの人気プロデューサーへと上り詰めたものの、今の自分にうんざりし、どこで何を間違えてしまったんだろう?と過去を振り返るフランク。20年という時の流れを逆行しながら展開していく、斬新かつスタイリッシュな作品です。その魅力を、平方さんの素顔と共にお届けします!
――2014年のローレンス・オリビエ賞リバイバル作品賞を受賞するなど、高い評価を得たマリア・フリードマンによる演出で、新たに日本で上演される本作品。どこに魅力を感じていますか?「やっぱり、時間を遡りながらエピソードを見せていくところですね。物語を逆再生していくことで、夢いっぱいで何も知らなかった頃の自分が、残酷なくらいまぶしく映るんです。それが悲しくて、切なくて、台本を読んでいられなくなります。本当の気持ちを言えなかったり、知っているのに知らないふりをしてしまったり……そんな誰もが経験したことのある出来事や気持ちが描かれているので、きっと、全てのお客さまにそっと寄り添える作品になるだろうなと思っています。マリアの演出もすごく楽しみです」