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何を買うべき? 専門家に聞く「アート投資の基本セオリー」。日本の現状と成功の鉄則

2021.04.27

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安定した作家と賭けたい若手に分散して投資する方法も


次に、アートはどこで買えばいいのでしょうか。作家の新作を最初に売り出すのは、その作家を専属的に扱うギャラリーですが、このギャラリーにも当然良し悪しがあります。それを見極める目安が、世界で開催される「アートフェア」だというのも、プロの共通した意見です。

アートフェアとは各国の実力あるギャラリーが一堂に会し、自店が推す作家の作品を見せるアートの見本市。なかでも歴史的にも規模的にも世界随一なのが「アート・バーゼル」で、現在はスイスのバーゼルだけでなく、アメリカのマイアミビーチと香港でも開催されています。

「アート・バーゼルの審査基準はかなり厳しいので、そこに出展しているギャラリーが扱う作家は、将来サザビーズやクリスティーズなどの国際的なオークションに出る可能性が大きい。いわば上場資格で、そういうフィルターを通すことが正しい投資に繫がります」(加藤)


「作家を海外で積極的にプロモーションするギャラリーでなければ、作家の国際的な価値も上がらない。アート・バーゼルの中でもバーゼルは審査が厳しく、日本のギャラリーは数軒しか出展できないため、狙い目は香港です」(徳光)

香港には毎年約20軒の日本のギャラリーが出展しているので、要チェックです。

作家の選び方についてはこんな助言が。

「これまでに見たことがないような発想や技法による『発明品』、インパクトの強い作品をつくっている作家は高く評価されます。個々の作品よりは作家をよく見て、そのキャラクターや将来性に賭けて買うことが大切です。ただし、好きでもない作家だとすぐ売りがちで、損をするのでおすすめしません」(徳光)

「株式と同様に、リスクとリターンのバランスを考え、複数の銘柄に分散投資する手もあります。たとえば、高額だが安定性のある有名作家と、リスクはあるがまだ低額な若手作家を組み合わせれば、投資としては安全性が高まり、将来性に賭けるおもしろみもあります」(加藤)

実際に作家と会えるというのも、現代アートならではの魅力です。

「個展やグループ展の初日に行けば、作家に会えることが多いので、そこで作家と話すことをおすすめします。頭がいいか悪いか、熱量や忍耐力や柔軟性があるか、コミュニケーション力があるか。口下手でも文章が書けるなど、自分の考えを表現できれば内向的でもいいんです。起業家を支援する投資家の気持ちになって、作家を選んでください」(徳光)

アート市場におけるカテゴリー区分(Artprice.com)

専門家に聞くアート投資の基本セオリー

(出所)野村資本市場研究所(元データはArtMarket.com /Artprice.com)
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