家庭画報が考える「アート投資の基本セオリー」
1.セカンダリー市場に繫がっているか
オークションなどのセカンダリー(二次市場)に乗らないアート、つまり換金市場に乗らなければ資産価値はゼロ。投資として考えるならセカンダリーに出ている作家かどうかは確認すること。
2.海外の評価が獲得できるのか
日本のアート市場は小さい。現代アートが世界のメインストリームとなる中、海外市場にリンケージできるかどうかで、投資としての作家の価値は決まる。
3.長期保有が大原則
アート売買の手数料は通常15~20パーセント前後。他の金融商品と比べ、手数料が格段に高いので短期的な投資には不向き。最低5年、できれば10年単位で考えるべき投資。
4.選ばれたチャンネルから買う
国際的なアートフェアに出展しているギャラリーは厳しい審査のフィルターをクリアしており安心できる。オークションは、換金性が既に認められているという点で〇。
5.作品ではなく作家を買え
投資家は事業計画書ではなく、起業家個人を見るもの。置き換えの利かない独創性があるのか、熱量があるのか、折れずにやり遂げる資質があるのか、その考え方や世界観に触れ、その将来性に賭けてみるのが正しい買い方。
アートをネットで買う時代を切り拓いた
タグボート tagboat
「タグボート」はアジア最大級の現代アートのオンラインギャラリー。有名作家から若手まで2000人の作品2万点以上を扱い、サイトは作家紹介やコラムが充実。阪急メンズ東京に実店舗(写真右)もあり、自社の取扱い作家のみのフェアも 開くなど、「作家の支援に力を入れているのが強みです」と徳光さん。
www.tagboat.com 〔特集〕今こそ、教養として知っておきたい アートという資産
取材協力/徳光健治(タグボート代表)、加藤 淳(アート・コンサルティング・ファーム代表)、林 保太(文化庁 文化経済・国際課) 取材・文/大山直美 グラフ製作/地図屋もりそん
『家庭画報』2021年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。