目の使いすぎによるスマホ老眼が増えている
一方、こうした“加齢による老眼”に加えて“目の使いすぎによるスマホ老眼”が増えていると平松先生は指摘します。
「2020年から続くコロナ禍で外出する機会が減って遠くを見るようなことがなくなり、自宅ではスマートフォン(以下、スマホ)やタブレットでインターネットの動画配信サービスなどを見るようなことが増えてきたのが原因です。50代なのに70代と同程度の老眼になることも少なくありません」。
また、デジタル機器のモニターを見続けているとまばたきの回数が減って目が乾きやすくなるため、ドライアイや眼精疲労も増えています。
ドライアイや眼精疲労になると見えにくさを感じるようになり、こうした状態で目を使い続けると視神経からの情報を受け取る脳が疲れてきて頭痛や肩こりを引き起こしやすくなります。
「withコロナ時代において自宅での楽しみを見つけるのは心の健康を保つうえでも大切です。今やその楽しみの一つとしてスマホは欠かせないツールだからこそ、目の健康を考えた使い方を知っておきましょう」と平松先生は提案します。
取材・文/渡辺千鶴 イラスト/にれいさちこ
『家庭画報』2021年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。