――『家庭画報』読者の女性のなかにも、将棋に興味を持たれる方が増えてきた印象があります。
「女性の将棋ファンにはいろいろな方がいらっしゃるのですが、ご自分で指すのがお好きな方は女性教室や道場を探されると、きっとお近くにあると思います。そして、ご自分では指さないけれど、対局を見たりイベントに行くのがお好きな「将棋女子」の皆さんもいらして。公式の団体ではなくて同好会のようなグループなのですが、もうすでに組織化されていてですね(笑)、皆さん連なっていらしてくださったりします。もし、少し興味があるようでしたら、
日本将棋連盟のHPに告知されているイベントなどを見にいらしていただけるといいかもしれません」
将棋史上に燦然と輝く大記録をいくつも打ち立てているにもかかわらず、その物腰の柔らかさ、謙虚な有り様は驚くほど。竜王と永世七冠獲得のお祝いをお伝えしたところ「反響の大きさに驚いています」と。いえ、先生! これは歴史的な快挙ですから! 大騒ぎするべきことなのです(笑)。本誌でご紹介している「将棋は奥深くて、今生だけではまだまだ足りない」、「将棋は盤上のテクノロジー」。永世七冠達成後の記者会見でも、その言葉を口にされていました。まだお読みになられていなければ
『家庭画報』1月号の将棋特集、ぜひお目通しください!
これで生涯のタイトル獲得は通算99期に。これまた前人未到の通算100期に向けて王手をかけました。羽生善治二冠以外、誰も辿りついたことのない奥深い世界。同じ時代に生まれてリアルタイムで体感できることに感謝しつつ、これからも応援させていただきます!
小松庸子/Yoko Komatsu
フリー編集者・ライター
世界文化社在籍時は「家庭画報」読み物&特別テーマ班副編集長としてフィギュアスケート特集などを担当。フリー転身後もフィギュアスケートや将棋、俳優、体操などのジャンルで、人物アプローチの特集を企画、取材している。