フェミニンさとエレガンス、そして新鮮な美しさを併せ持つ、ディオール。その歴史はオートクチュール・メゾンとしてスタートした1946年に始まります。翌年の初コレクションでデザイナーのクリスチャン・ディオールが発表したドレスは、ウエストを絞り、たっぷりしたスカートをペチコートで膨らませたフェミニンなスタイル。女性の愛らしい美しさをあらためて世に問うデザインは「ニュー ルック」と名付けられ、一世を風靡しました。時代の中で歴代の天才デザイナーたちが創造してきたスタイルは、そのままファッションの歴史でもあります。
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ディオールのジュエリー部門は1998年に立ち上げられました。クリエイターを務めるのは、パリの貴族の令嬢であるヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌ。幼い頃に母に連れられて目にしたディオールのブティックや、祖母の宝石箱の思い出が、彼女のクリエーションの原点。遊び心に満ちたジュエリーは多くのファンに支持され、新作が登場するたびに競って手に入れようとするコレクターも少なくありません。大胆な色遣いやフォルムには、ムッシュ・ディオール以来メゾンに流れるモードな気風が感じられます。