1919年に制作された「ブルボン=パルム」ティアラ。シクスト・ド・ブルボン=パルム公に嫁ぐ娘のエドウィジュに贈るために、ドゥードーヴィル公爵夫人が購入したものです。創業者ニトの息子であるジョゼフ・ショーメが手掛けたこのティアラは、大小のコレットセット・ダイヤモンドが交互に並ぶ台座部分から、ダイヤモンドの葉が輝く小枝が伸び、それぞれの先端にペアシェイプ・ダイヤモンドがあしらわれた、ペル・エポック時代のすばらしい伝統を今に伝えるデザイン。気品に満ちた王道スタイルはプリンセスとなったエドウィジュを喜ばせ、彼女は死ぬまでこのティアラを愛用したと言われています。
パリのヴァンドーム広場12番地のショーメ本店ブティック階上にあるショーメ美術館には、世界の皇妃やプリンセスに納めたティアラの模型である“マイユショール”が展示されています。そしてショーメは現在も、新しいジュエリーコレクションを発表する際に、必ずそのコンセプトに合わせたティアラを新たに制作しています。 数々のティアラを手掛け、歴史上の女性たちを輝かせてきたことは、ショーメにとって何よりの誇りなのです。