樋口さんレシピ・ホテル伝統の味を家庭用にやさしくアレンジ
「殻いっぱいに身が溢れんばかりの新鮮なアワビは、火を入れても身が縮みません」と樋口さん。日本料理の技法にヒントを得た、ホテル伝統の下処理でしっとり柔らかくゆで上がったアワビは、そのまま料理に使えるほど絶妙な塩加減です。
「少量の場合はすぐに煮つまってしまいますから、アワビが顔を出したら水を加えて常に水に浸っている状態をキープすると上手に仕上がります」。汁はスープやソースとして余すことなく使いきります。
アワビのスパニッシュオムレツ
●作り方溶き卵4個分に、せん切りにしたアワビ60グラム、ズッキーニ、パプリカ、玉ねぎ各1/2個、塩、こしょう各少々を加える。オリーブオイルを熱したフライパンに流し入れ、両面を焼く。にんにく1/2片とみじん切りにした玉ねぎ30グラムをオリーブオイルで炒め、湯むきして種を除き、粗みじん切りにしたトマトの果肉1個分を加えて煮たトマトソースを添える。
アワビの海藻蒸し
●作り方下準備したアワビ2個とゆで汁少量、春キャベツなどの季節野菜、海藻適量をココットに入れて10分蒸し上げる。盛りつけの際、厚めにスライスしたアワビに、バター少々を加えて温めたゆで汁をかければ、馥郁とした磯の香りをまとったフランス料理のひと皿に。
アワビのミルファンティ
●作り方アワビのゆで汁にはうまみがたっぷり。沸かしたゆで汁適量に、卵、パン粉、パルメザンチーズを1:1:1で混ぜたものを加えてカップに注ぎ、あおさ少々を溶かし入れる。まろやかで滋味溢れる味わい。
アワビの下準備の仕方(1)
大根とともに3時間ことことと煮るアワビは殻ごと10分ほど下ゆでし、水にとって冷ます。こうすると簡単に身をはずすことができる。
肝は別に取り分けておく。再び寸胴鍋に、アワビ、大根を入れ、ひたひたの水と塩を加えて弱火で約3時間ゆっくり煮る。