いつもよく働いてくれる手や指の調子が悪くなると、とたんに日常生活が滞ります。手の外科医である名古屋大学大学院の平田 仁先生に手や指の健康を保つコツを伺います。
〔解説してくださるかた〕平田 仁(ひらた・ひとし)先生名古屋大学 大学院医学系研究科 教授、同大学 予防早期医療創成センター 教授。1956年生まれ。82年三重大学医学部卒業。医学博士。同大学医学部附属病院講師、助教授などを経て、2005年に名古屋大学大学院医学系研究科教授(総合医学専攻 運動・形態外科学講座 手の外科学)に就任。15年から予防早期医療創成センター教授を併任。専門は手外科、運動感覚機能再建外科、末梢神経科学。痛みやしびれが出て気づく手や指の大切さ
新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって家にいる時間が増えたために手芸や園芸、家具作り、楽器演奏など新しい趣味を始めた人が増えたといわれています。大掃除をしたという人も多いでしょう。
以前よりも手や指をよく使うようになり、痛みやしびれが出てきたということはありませんか。
また、朝起きたときに指がこわばっていて、どうにも動かしにくいということはないでしょうか。
手や指、手首が痛い、指がこわばるといった症状が出ると日常の作業に支障が出て、生活の質を下げてしまいます。
普段気にしていなかった手や指の健康の大切さはそれが損なわれたときに気づくことが多いのです。