手と指の可動域を広げるエクササイズ
*毎日1回行う。手や指に痛みやしびれなどがある人は無理をせず、事前に医師やリハビリの専門家に相談を。運動指導/茶木正樹先生(中日病院 リハビリテーション科 作業療法士)●指の関節を曲げ伸ばしする
*(1)~(3)を1セットとして左右10回ずつ行う。(1)親指を除く4本指の第1・第2関節を伸ばし、第3関節を直角に曲げる。
(2)親指を除く4本の指の第1関節、第2関節を鉤状に曲げる。
(3)親指を出して、軽く手を握る。
●親指を別の指に順にくっつける
*左右10回ずつ行う。親指の腹を4本の指に順につけていく。
●指を広げる
*左右10回ずつ行う。指を揃え、次にできるだけ大きく指を広げて5秒キープ。指を揃えた状態に戻す。手をテーブルの上に置いて行ってもよい。
●親指を開閉する
*左右10回ずつ行う。親指を小指の付け根のあたりに軽くつけ、開く。
手と指の筋力を高めるトレーニング
*毎日1回行う。手や指に痛みやしびれなどがある人は無理をせず、事前に医師やリハビリの専門家に相談を。運動指導/茶木正樹先生(中日病院 リハビリテーション科 作業療法士)●指に加えられた力に対抗する
手を軽く広げてテーブルに置く。もう一方の手で、指の第1関節の横を順に軽く押す。そのときに押された指に力を入れて動かないようにする。これを左右の手で10回ずつ行う。
●ボールを握る
軟式テニスのボール、台所用スポンジなど柔軟性のあるものを軽く握り、緩める。これを10回繰り返す。左右同様に行う。
●ゴムバンドを親指で広げる
ゴムバンドを指の付け根にかけ、指を軽く握る。親指をゆっくり広げる。1日3回程度から始めて、徐々に回数を増やし、10回を目標にする。左右同様に行う。
〔解説してくださった方〕平田 仁(ひらた・ひとし)先生名古屋大学 大学院医学系研究科 教授、同大学 予防早期医療創成センター 教授。1956年生まれ。82年三重大学医学部卒業。医学博士。同大学医学部附属病院講師、助教授などを経て、2005年に名古屋大学大学院医学系研究科教授(総合医学専攻 運動・形態外科学講座 手の外科学)に就任。15年から予防早期医療創成センター教授を併任。専門は手外科、運動感覚機能再建外科、末梢神経科学。 取材・文/小島あゆみ イラスト/にれいさちこ
『家庭画報』2021年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。