息子に「お母さん」と呼んでもらうことで、あすみになれた
5月5日(水・祝)に行われた本作の完成報告会に、3組の親子と瀬々敬久監督が登壇。そこで瀬々監督は、「化学反応の人なんだなと思いました。相手とか場所とか風景とかにその場で反応して、コール&レスポンスの中で面白い表情をされる」と尾野さんを評しました。尾野さんは以前から、現場で会う人々や空気、衣装やメイクなどから役は作られていくものだと様々な場で語っており、本作も同様だったことが瀬々監督の言葉からもわかります。では、あすみが作られていく中で、最も大きく影響したのはどんな要素だったのでしょう。
「いろいろありますけど、やっぱり子どもですね。(優役の)柴崎くんが一番でした。“お母さん”と呼んでもらうことで、私はあすみになれる」と尾野さん。もちろん、「お母さん」と呼ばれることだけではありません。優等生から豹変する優を演じる柴崎さんを目の前にして、「すごいんですよ。変化が。どんどん変わっていく柴崎くんを見て、怖かった」と言います。そうした柴崎さんとのお芝居が尾野さんをあすみにし、尾野さんからは柴崎さんに対して「そういう気持ちにさせてくれたので、本当にありがたかったです」という言葉も聞かれました。
「メイクさんや衣装さんたちが作ってくださるあすみに合わせて、声のトーンもだんだん変わってくる。自分で観ていても面白いです」