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松本幸四郎さんが挑む新作舞踊『夢追う子』。総勢47名で舞い踊る圧巻の舞台

2021.05.28

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【今、この人に会いたい!】松本幸四郎さん ※秘蔵フォトギャラリーあり



歌舞伎以外の舞台や映像作品でも幅広く活躍する人気歌舞伎俳優。日本舞踊松本流の三世家元として、振付も多数手がけている。

松本幸四郎さんが構成・演出・出演する新作舞踊『夢追う子』が、いよいよ幕を開けます。幸四郎さんら日本舞踊協会のメンバーが、日本舞踊坂東流の家元で協会の常任理事でもあった十代目 坂東三津五郎さんの遺志を継ぎ、2017年に立ち上げた「未来座 SAI」の第4回公演で、SAIは「Succession And Innovation(継承と革新)」を意味します。コロナ禍による公演延期を経て、1年ぶりに上演される本作品への思いを、幸四郎さんに伺いました。


――1年越しの上演となった『夢追う子』。どういった発想から生まれた作品なのでしょう?

「とにかくずっと踊っているものにしたいと、まず考えました。日本舞踊家が舞台に立つなら、きっとたくさん体を動かしたいだろうと思いまして。そもそも、日本舞踊協会には踊りが得意な人しかいません。所属している各流派の先生に推薦され、なおかつ日本舞踊協会に認められて、初めて協会員になれるので。そういう方々が存分に踊る場をつくりたい、踊る姿を見ていただきたい、踊り続けることでひとつの作品として成立しないだろうか……そういう思いで、鈴木英一さん(幸四郎さんと長年にわたって作品づくりをしている歌舞伎研究家・常磐津節太夫)に脚本を書いていただきました」

――出演者は総勢47名と伺っています。かなり大がかりなものになりそうですね。

「迫力ある群舞をお届けしたくて、最初は80人でやりたいと思っていたんです(笑)。さすがにそれは叶いませんでしたが、最初にそう掲げたことで47人でやれることになりました。群舞といっても、個々の集まりとしての群舞。目指すところは、一人ひとりが主役になるような作品です。同じ振付でも違って見えるくらい、踊る方の個性が生きる作品になればと思っています。出演者それぞれに役名はついていますが、それはその人自身。役ではなく、自分自身で思いきり踊り続けるような場にしたいですね」
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