自分らしいスタイルの中に、トレンドを賢く取り入れたい――そんな迷い世代の女性に、スタイリストのおおさわ千春さんが、今季おすすめのアイテムをご紹介するこの連載。第10回は、夏に映える「軽やかさ」をセレクトのポイントにしたサマーシューズをご紹介します。
前回の記事はこちら>>第10回 「軽やかさ」で選ぶ、夏シューズ
夏の靴選び、皆さんは何を重視していますか?
私は“気負わずに履ける”ことが一番だと思っています。暑さの中で外を歩くのは、ただでさえ気力も体力も消耗するもの。だからこそ、靴には余計な神経を注ぎたくないんです(笑)。
今回は、見た目と気持ちの両方ともが「軽やか」になれる夏の靴をご紹介します。
「軽やかさ」を表現する
ポイントは3つ
軽やかな靴選びで、ポイントになるのは3つ。色・素材・デザインです。もちろん、軽やかさを感じる前提として、履き心地の良さは譲れません。
例えばムレる、靴が重くて足が疲れる、ストラップが細くて足に食い込む、ヒールが高すぎる……など、ストレスになる原因がないかは、必ずチェックしてくださいね。
では、どんな色、素材、デザインがいいのか、具体的なシューズを挙げながらお伝えしましょう。
流行の鮮やかカラーでも
「グレイッシュ」なら大人っぽい
まずは色。今シーズン流行の鮮やかなカラーの靴は、どれも軽やかな印象ですが、私のおすすめはイエロー。中でも、蛍光色のような強い黄色ではなく、グレイッシュなイエローなら大人っぽくて、洋服にも美しく映えると思います。
ナッパレザーのサンダルは、ストラップにスポンジが入っていて、柔らかな肌あたり。「ライトグレー、白、ネイビーといったベーシックカラーの服と好相性。強いイエローではないので、コーディネートしやすいと思います」。ラフィア素材のバッグと合わせて。サンダル10万8900円 バッグ8万1400円/ともにジミー チュウ スカーフ1万5400円/イヌイトゥーシュ(ストックマン)ラフな質感が「抜け」をつくる
ナチュラル素材
質感で軽やかさを表現してくれるのが、ラフィアなどの天然素材。今季は靴もバッグも、ナチュラルな素材を使ったアイテムが豊富に揃っています。麦藁のような粗めのテクスチャーには、“こなれ感”を演出する効果があります。
〈左〉「靴を主役にしてほしいピンクのミュール。フェミニンなデザインですが、あえてデニムに合わせてカジュアルに履くと格好いい」。ミュール9万5700円 〈中〉切りっぱなしのヘムがフリンジのよう。「靴底がジュート素材だから、素足で履いてもムレにくい。リゾートスタイルにぴったり」。サンダル6万4900円/ともにセルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス) 〈右〉ラタン素材のアッパーに、メタリックなディテールがアクセント。「デザインはシンプル、素材に遊び心があるスニーカーは贅沢感があり、大人が履くのにぴったりです」。スニーカー1万9800円/ ノーネーム(ストックマン)透けた肌がセンシュアルな
シースルー素材
肌色が透けて見えることで、涼感がありつつ、女性ならではの色気が漂うシースルーのシューズ。ヒールが高いとドレスアップ度が高くなるので、デイリーに履くならフラットがおすすめです。
〈左〉肌と一体化するかのようなソフトな質感のPVC(ポリ塩化ビニル)素材。「PVC素材というと、硬くて汗をかくと肌に張りついてしまうような印象がありますが、こちらは当たりも滑らか。見た目も履き心地もまるで素足のような感覚です」。サンダル8万8000円/ジャンヴィト ロッシ(ジージーアール ジャパン) 〈中〉メッシュのボディに、つま先がパテントレザーのコンビ。「トゥが異素材になっているのがお洒落。フラットでもエレガントな印象」。パンプス8万2500円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス) 〈右〉「ネイビーの上質なレースが優雅に際立ちます。ワイドパンツに合わせて履くと素敵」。パンプス10万2300円/ジミー チュウスニーカー感覚で履きたい
エスパドリーユ
夏ならではのデザインといえば、エスパドリーユ。ソールにジュート素材を使ったスリッポンタイプが一般的ですが、今シーズンは、エスパドリーユのディテールを取り入れつつ進化したデザインも数多く出ています。
夏はスニーカーをエスパドリーユに替えると涼やかです。
〈右〉レザーにロゴがエンボス加工されたリュクスなデザイン。「素足でデニムに合わせて」。エスパドリーユ3万6300円/トリー バーチ(トリー バーチ ジャパン) 〈中〉「デニム素材が新鮮! シルバープレートの効果でシャープな印象に」。エスパドリーユ6万7100円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス) 〈左上〉ソールのサイドにエスパドリーユ風のデザインを取り入れています。「夏を感じさせるディテールが施された大人のスニーカー」。スニーカー1万9800円/ノーネーム(ストックマン)軽やかな足元に欠かせないのが、きちんとお手入れされた足そのもの。靴も大事ですが、どんな足で履いているのかは、意外と人目につきますし、印象を大きく左右します。つま先が見えるサンダルも多いので、ペディキュアも忘れずに。
装いの土台になる靴が軽やかだと、気持ちも上向きます。夏ならではの足元のお洒落、是非楽しんでくださいね!
●お問い合わせ
ジミー チュウ
フリーダイヤル 0120-013-700
ジージーアール ジャパン
電話 03-3403-5564
ストックマン(イヌイトゥーシュ)
電話 03-3796-6851
ストックマン(ノーネーム)
電話 03-5426-2251
セルジオ ロッシ カスタマーサービス
電話 0570-016600
トリー バーチ ジャパン
フリーダイヤル 0120-705-710
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕40代からのコーディネートに必要なトレンドアイテム
表示価格はすべて税込みです。 撮影/大見謝星斗 編集協力/湯澤実和子