“風”の意味を意識して、不動心で開運へ
「風の時代」が起こす精神イノベーション
まず、「風の時代」の“風”とは何でしょうか。目に見えない“氣”の流れにほかなりません。2021年の社会サイクル数「5」も“エネルギー=氣”を象徴するため、普段から“氣”の流れを意識して、クリーンに回すことが運気を高める鍵となります。
〔2021年キーワード〕数字“5”の意味
【プラスの意味】エネルギー、氣、生命力、自由、自発性、好奇心、挑戦、コミュニケーション、情報、行動、スピード
【マイナスの意味】思考の混乱、神経過敏、気まぐれ、不安定、感情のアップダウン、奔放
数字には吉凶はありませんが、プラスとマイナスの意味はあります。
気をつけたいのはマイナスの意味。上のように「5」の年は感情のアップダウンが激しくなる傾向にあり、「変化変容」を示唆します。人間が持つエネルギーは必ずしもクリーンとは限らないため、ネガティブなエネルギーに引っ張られると「風の時代」に運を引き寄せることはできません。
「5」には、情報やコミュニケーションという意味もあり、数多あふれる情報から自分にとって必要なものを見極めることも必要です。何に気づき、何を選択するかがひとつの課題。私たちが生まれ、今まで生きてきた「地の時代」を象徴する言葉が産業革命なら、「風の時代」を象徴するのは「精神イノベーション」だと思います。
そこで、大切になるのは、今年のキーワードである「不動心」。
この不動心は風の役割ともぴたりと一致します。風は天上界と地上界の間で2つの世界のバランスをとっている存在です。いわゆるセンタリング=中庸を保つ重要な要素。中庸とは、過剰でも過少でもいけません。執着もよい氣の流れを妨げます。
まずは今ある瞬間、そしてありのままの自分を受け入れて平静で過ごすことが、「5」の年であり、「風の時代」に沿った生き方といえるでしょう。
風を味方につけて新時代に幸福を運ぶ
陰陽五行に含まれる要素である“風”を味方にするには、やはり自然の力を借りるのが一番です。そのひとつとして、奈良県にある「風神」を祀る「龍田大社」でパワーをいただくのがおすすめです。
先日、実際に訪れましたが、まず驚くのは清らかな静寂に包まれていたこと。ふと、その静寂の理由は“風”が鎮まっているからこそのものであると気づかされました。風が吹いていない、穏やかで氣が整っているなかに生命力が満ちているような心地よい場所に身をおいてみることで、「不動心」を体感し、その重要さを改めて教えられたのです。
境内に掲げられた「辛丑歳 風の言霊」にあった、「協心」という言葉にもはっとさせられました。数秘術で見た2000年代を表す「2」との共通項を見出したからです。
「2」の数字が示すのは、自然とつながり、人間とつながり共に生きることの感謝の念。「物を所有する」ことに価値をおく「地の時代」から「シェアする、協力する」ことに価値をおく「風の時代」を象徴する数字ともいえるでしょう。
今は遠方への旅行は難しくても、インターネットで神社の写真を目にするだけでもその土地の氣をいただけるので、ぜひ試してみてください。
Tomoko(ともこ)
数秘家・ライフコーチ。豊富な海外生活から得た国際感覚をもとにしたTomoko数秘術を提唱。数秘の智慧を生活に生かし、本来の自分に戻るヒントを「知る・観る・創る」観点から伝えている。数秘家として数多くの個人セッションを行い、カルチャースクールではコミュニケーション講座や数秘術講座の講師を務める。セブンアカデミーでは毎回満席の人気講座となっている。
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この特集の掲載号
『家庭画報』2021年7月号
監修/Tomoko 取材・文/小倉理加 イラスト/浜野 史
『家庭画報』2021年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。