今のライフスタイルに合わせて選ぶ 新「洋食器」の楽しみ方 第11回(全18回) 愛着ある洋食器も、いつもと違うコーディネートや、新しいアイテムをプラスすることで、日常のテーブルが夢のようなシーンに変身します。洋食器をこよなく愛する、器づかいの達人の素敵な暮らしから今、取り入れたい「洋食器」の楽しみ方をお届けします。
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宮澤奈々さん(料理研究家)丁寧にとっただしに爽やかなすだちの香りが広がる「すだち素麺」は、真夏のランチにうってつけの一品。小皿には薬味もたっぷりと用意して。シルバーの漆盆にのせればさらに涼やかに。「レイノー」の〈ハルモニア〉
かつて、中国の景徳鎮や日本の有田から多くの器が海を渡っていきました。まだ見ぬ東洋への憧れをかきたてるエキゾチックな器やモチーフは、ヨーロッパの王侯貴族の心を虜にし、大きな流行を生み出しました。
そこから生まれた“シノワズリ”の柄や形は、今もヨーロッパの各名窯が大切にするパターンの一つです。フランス、「レイノー」の〈ハルモニア〉も、吉祥の果実・ざくろをテーマにしたシノワズリのシリーズ。シンプルなフォルムと色合いは、和食器とも溶け合います。
「この形とサイズの器をずっと探していたんです」。そう話す宮澤さんの心を摑んだのは、〈ハルモニア〉のボウル。麺類や丼ものなどデイリーカジュアルなランチにぴったりです。
「お揃いの小皿やスプーンと合わせても派手にならず優雅。和洋中、どんなお料理でも輝かせてくれそうです」。
清朝・乾隆帝時代の器からインスパイアされて誕生
〈ハルモニア〉ボウル(直径14センチ)1万4300円 同ボーンディッシュ(直径10センチ)7700円 同チャイニーズスプーン8800円 同スプーンホルダー8800円 同チョップスティックホルダー8800円/エルキューイ・レイノー青山店調和を意味するギリシャ語から名付けられたシリーズ。リモージュ焼の名窯レイノーが、清朝の器の柄をテーマに大胆にデザインした。大小のプレートやカップ&ソーサーなど、使いやすいアイテムが揃う。
『“魅せる”レシピ、盛りつけ、切り方、ラッピングのすべて 素敵なおもてなしのプレゼンテーション』 スタイリッシュなテーブルコーディネートと美しい盛り付けが大人気の料理研究家・宮澤奈々さんによる『家庭画報』の人気連載が一冊に。四季折々のおもてなし料理レシピに加え、盛りつけ術やテーブルコーディネート術など、“魅せる”おもてなしのプレゼンテーションをたっぷりご紹介。
撮影/鈴木一彦 取材・文/露木朋子
『家庭画報』2021年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。