アイスチューリップのおもしろいメカニズムをご自宅でもぜひ利用して!
私が初めてガーデニングの本の編集に携わったのは、『球根の本』というムックでした。球根について知識を得たいと思い、千葉の房総半島の中央部にある小森谷ナーセリーの小森谷慧さんを訪ね、教えてもらったのが、この球根のメカニズムでした。
小森谷さんは球根の大御所といえる存在で、アマリリスやネリネの育種では世界的にも著名な先生です。このあまりにおもしろく不思議な球根のメカニズムに触れたことがきっかけとなり、長くガーデニングの本作りに携わることになったわけで、私にとってはアイスチューリップは球根の中でも特別に愛着があります。
ひと手間かかる分、アイスチューリップの球根は少し高価ですが、ぜひご自宅でも鉢植えなどで楽しんでみてください。秋の植え付けは10月が適期ですので、遅れないようにご注意を。
最後に国営ひたち海浜公園の初花詣でで、お正月気分を味わえる企画をもうひとつ紹介いたします。アイスチューリップを愛でたあとに、ぜひ大観覧車に乗って見てください。見下ろすと、そこには2018年の干支である「戌」の地上絵が! 紅葉したあとのコキアの枝や、松の間伐材、松ぼっくりなどの素材で描かれたナチュラルな柴犬に、ほっこり温かな気分になれます(地上絵の展示は2018年1月8日まで)。
四方をガラスで囲まれたグラスハウスの中からアイスチューリップが見られるので、寒さに震える心配なく、じっくりとご観賞を。 Information
国営ひたち海浜公園
茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4
- ※アイスチューリップの開花時期は、12月下旬〜1月上旬。 ※開園時間や休園日は季節によって変わります。
高梨さゆみ/Sayumi Takanashi
ガーデニングエディター
イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。現在は、種苗会社の会員向け月刊誌のほか、園芸雑誌などの編集に携わる。