めまい、便秘、こむら返り
体調不良の原因は脱水かも⁉
たとえば、朝起きたときに十分に寝たはずなのにだるいと感じるのは脱水のせいです。
谷口先生によると、夜間に水分を摂取することはほとんどなく、汗や不感蒸泄(皮膚、粘膜、呼気などから失われる水分)により水分は出ていく一方なので、誰でも毎朝軽い脱水を起こしているのだそうです。
「食事前は食欲がなかったのに食べているうちにだんだん元気が出てきたという場合や明け方にこむら返りをよく起こすというのも脱水の症状の一つです。」
水分バランスが崩れると脱水を起こし熱中症を発症するリスクも高まる
「また、快適な空間の中にいても水分を補給しなければ脱水はじんわりと進行し、何となく調子が悪いというときも脱水が潜んでいることが少なくありません。普段の生活の中で脱水を意識し、適切に対処するだけで、体調をリセットできます」と谷口先生はアドバイスします。
脱水の症状が出やすい臓器は、脳、消化器、筋肉の3つで、めまい、立ちくらみ、頭痛、意識障害、下痢、便秘、嘔吐、腹痛、脱力、けいれん、こむら返りといった症状は熱中症の症状とも重なります(下表)。
熱中症の症状と重症度分類
環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」を参考に作成「熱中症は医学的に脱水症の一部に位置づけられています。高温の環境下でめまいやこむら返りなど脱水の症状を感じたときに水分を補給したり、体を冷やすものを食べたり、涼しい場所に移動したりするなど脱水ケアを早めに行うことで熱中症の発症を防げます」。