七夕は、もともとは旧暦7月7日の夜のことで、2021年は8月14日になる。笹竹に短冊を飾る風習は江戸時代から始まったものといわれ、日本独自の文化とされる。写真・星乃 滋/アフロ七夕の 織る糸竹の手向草
選・文=大倉源次郎(大倉流小鼓方十六世宗家)
『関寺小町』は、百歳に及び「初めの老いぞ懐かしき」と述懐する小野小町の所に、七夕の日、和歌を嗜む僧が子供を連れて訪ねる能です。
星祭りに老婆と子供が共に歌を詠み戯れる素敵な時間を、織姫様と彦星様はどんな思いで天の川からご覧になっているのでしょうか。
能楽の最奥曲です。何故最奥曲なのでしょう。
『家庭画報』2021年8月号掲載。
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