使ってこそ楽しさが味わえる
冷菓を入れた「羅布文浅鉢」は、極細糸で編んだレースかと見紛う模様をガラスで表しました。羅とは、搦からみ織りの夏のきもの地。ベネチアのレースガラス、レティチェロ(網目模様)という技法を用いる有永浩太さんは「織物を作るのと同じように長い時間をかけてレース模様を作ります」。高度な妙技と時間の結晶が宿る器は、使う喜びをもたらしてくれます。
新田佳子さんもアキノヨーコさんも器好きで、「日々の暮らしを楽しく彩るガラス器を作りたい」と、口々に語ります。
二つとして同じものはない吹きガラスの器は、使ってこそ楽しさが味わえます。
有永浩太さん作「羅布文浅鉢白」「羅布文浅鉢白」有永浩太 作4万9500円「ガラスは、意外と思いどおりにならないんですよ」と語る有永さんの独創的なガラス鉢。
新田佳子さん、東 敬恭さん、アキノヨーコさんの「ガラスの器」フォトギャラリーで詳しく見る 〔特集〕日々の暮らしを豊かにする“衣食住”の品 涼やかな夏の生活道具
撮影/阿部 浩 スタイリング/横瀬多美保 フードスタイリング/梶井明美 取材・文/片柳草生 手作りの品のため、サイズや色、形、仕上がりなどが写真や説明と異なる場合があります。ご了承ください。
『家庭画報』2021年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。