遺産相続でもめる理由(4)
「縁起でもない」と生前から家族で話し合っておかないことが元凶に
そもそも相続争いが起こる原因は、家族のコミュニケーション不足にあります。子供は親が元気なうちには遺産相続の話などを切り出しにくく、いざ相続となると親の意思がよくわからず悩むことに。親は自分の財産なのですから、どう相続させたいかという意思を表しておくべきです。子供も上手に親の希望を聞き出し、兄弟姉妹同士でもよく話し合っておけば、将来の円満な解決につながるはずです。
曽根さんのアドバイスは「相続でもめないためには、普段から家族で話し合っておくことが大切です。親が大病になってからでは遺産の話などしづらくなりますし、認知症になると預金も下ろせなくなってしまいます。
本来は親がきちんと子供に意思を伝えておくべきですが、子供からうまく働きかけ、準備をしておきたいものです」というもの。決して他人事ではない遺産相続での骨肉の争い。今からでも4大理由に手を打って、ぜひ回避したいものです。
曽根恵子/Keiko Sone
相続コーディネーター
1956年、京都府生まれ。京都府立大学女子短期大学部卒業。日本初の相続コーディネーターであり、遺産相続のプロとして活躍中。夢相続、フソウアルファ、グローバル・アイ代表取締役。相続や不動産関係の著書多数。
取材・文/大山直美 写真/PIXTA
家庭画報別冊『ときめき 2015春号』掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。