ドーナツは美味しいけど、重い。そう思っている方は多いと思います。油脂で小麦の生地を揚げ、砂糖やチョコレートをまぶす。ひところ流行ったあのCMのように、脂肪と糖(炭水化物)の塊であるそれを口いっぱいに頬張ったら・・・。罪悪感とよだれで溺れてしまいそうです。
実は、ドーナツのあのボリューム感には、そうでなければならない由来があります。これから迎えるクリスマスとも、ちょっと関係のあるお話です。
ドーナツはアメリカで普及したお菓子ですが、持ち込んだのはアメリカ建国最初の殖民団である、ピルグリム・ファーザーズまで遡ります。油脂(ラードで香ばしくこってりと!)で揚げた小麦粉のかたまりは腹持ちもよく、油や砂糖が貴重品だった当時は、ハレの日のごちそうでした。感謝祭のある11月末からクリスマスまで、脂と肉を大っぴらに食べられるこのわずかな時期、ドーナツは七面鳥と共に祝いの席を飾り人々の笑顔に一役かってきました。