暮らしを彩るコーナーインテリア 第4回(全8回) こだわりとアクセントを加えるだけで、格段に洗練された空間に。“アール・ドゥ・ヴィーヴル(暮らしの芸術)”を実践するかたがたの暮らしを訪ね、インテリアのヒントを探ります。
前回の記事はこちら>> 堀 惠栄子さんの“好き”から生まれた籠暮らし
自宅の一画を利用し、「ギャラリーKEIAN」を主宰する堀 惠栄子さん。現在は、幼い頃から好きだったという国内外の籠にテーマを絞り展示会を行っています。今回は、堀さんが個人的に所有している籠とギャラリーで扱っている作品を交えて、暮らしの中で籠を使ったコーナーインテリアを提案していただきました。
【竹、アケビ、山ブドウさまざまな籠、大集合】右奥の色の濃いものは約100年前の山ブドウの籠。左上の山帰来(さんきらい)をいけた籠は、アケビの背負子(しょいこ)。一部を除き、「ギャラリーKEIAN」で取り扱っている(仕上がりまで時間を要するものもあり)。「若い頃はカジュアルな籠バッグをよく使っていましたが、ある日、使い込んでいい味が出た山ブドウの籠バッグをお持ちのかたと出会い、自分も“育てて”みたいと思った」ことが、本格的に籠を集めるきっかけになったといいます。
「しっかりと編まれた籠は丈夫で長持ちし、時とともに味わいが深まります。中に落としを入れて花をいけたり、収納として活用したりすることももちろんですが、ただ置いて眺めるだけでも力強い見応えがあります」。
並べるだけで楽しい、籠デコレーション
ダイニングとリビングの間に置いた棚に、お気に入りの籠や焼物を並べて楽しむ。人気の籠職人の作品がずらり。
〈上段左から〉千葉文夫さんの入れ子の小さなざると蓋物、中川原信一さんのアケビの籠バッグ、リトアニアの松の根の籠。〈下段左から〉柴田 恵さんのすず竹二重編菓子器、穴久保ナミさんのすず竹二重編み籠(上から名刺入れ、弁当箱、小文庫、文庫)、石田淳さんの真竹バスケット、山本あまよかしむさんの草編み蓋付き籠、月脚祐子さんの寿司ばら(寿司飯を作るための竹ざる)。
「よい籠は、時間とともに艶が出て、味わいが深まります」
堀 惠栄子さんテラスのシンボルツリー、ハナミズキの足元に大きな竹籠にいけたウェルカムフラワーを。「籠を使ったコーナーインテリア」5例
下のフォトギャラリーからご覧ください。 撮影/本誌・西山 航 取材・文/安藤菜穂子
『家庭画報』2021年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。