脳と心をいきいきさせる生活スタイルを再構築する!
【お悩み別 脳活トレーニング法】
〔悩み1〕ぼーっとして気がつくと2時間ほど経っている
〔処方箋1〕規則正しい生活をして、記憶系脳番地を強化する時間の感覚を司っているのは、記憶の中枢である海馬です。この海馬の働きが弱ってくると覚醒リズムが悪くなり、ぼーっとしやすくなります。
起きる時間、寝る時間、食事をする時間を固定し、規則正しい生活をすることが大切です。
また、自分が普段何気なく話していることや思ったことを書き出し、その中からネガティブな言葉を拾い出し、プラスの言葉に変えていきましょう。そうすることで前向きに行動しやすくなります。
〔悩み2〕疲れやすくなり、何事も続かない
〔処方箋2〕他人が決めた予定で行動し、思考系脳番地を鍛える疲れやすくなっているのはモチベーションが低下しているからです。また、使いやすい脳番地ばかり使っていると、負担が集中して疲れてしまいます。
さらに思考系脳番地が衰えると、自分が何をしたいのかを考えられなくなり、非常に疲れやすくなります。
他人に予定を決めてもらいそのとおりに行動することは、普段使わない思考パターンによって動くことになるため、さまざまな脳番地を使うことにつながり、脳全体の働きを高めてやる気を引き出してくれます。
〔悩み3〕イライラしやすい、怒りっぽくなった
〔処方箋3〕裸足で砂地を歩き、運動系・聴覚系脳番地を向上させるイライラするのは「体を動かしたい」という衝動に近いため、運動不足が原因であることが多いです。また、怒りっぽくなるのは聴覚系脳番地が弱くなっている可能性があります。
最後まで人の話が聞けなくなり、聞いていないから内容を理解できず、理解できないから怒りだすというパターンです。
体を動かすときは思考系が運動系に命令を出します。裸足で海岸の砂地を歩き足指を鍛えると、思考系から運動系にしっかり命令が届けられるようになるのでおすすめです。風や波の音に耳を澄ますと聴覚系脳番地も刺激できます。
〔悩み4〕幸せが感じられない
〔処方箋4〕人に喜ばれることで感情系脳番地を刺激する外からの刺激が足りないと自分の存在意義を見出しにくくなり、幸福感を生み出すことが難しくなります。
また、聴覚系と伝達系の脳番地が弱くなるとコミュニケーションがうまく取れず、ストレスがたまって幸福感が乏しくなることがあります。
ボランティアをはじめ、人の世話をすることは脳に大きな変化をもたらし、人に喜ばれることで感情系脳番地が大いに刺激されて、自己肯定感や幸福感が高まります。
〔解説してくださった方〕加藤俊徳(かとう・としのり)先生加藤プラチナクリニック院長、「脳の学校」代表。脳内科医、昭和大学客員教授。1995年~2001年、米国ミネソタ大学にてアルツハイマー病などの脳画像研究に従事。独自開発した加藤式脳画像診断法を用いて、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療。最新刊は『「優しすぎて損ばかり」がなくなる感情脳の鍛え方』。毎週土曜夜、InterFM897で『脳活性ラジオ Dr加藤 脳の学校』を放送中。