さて、すっかり街の美しさに魅了された私。自分がよく知らない国だったから、そんなに見どころはないだろうなんて思っていたことを、反省し、「声を大にしてルクセンブルクに謝りたいわ」なんて夫に話して
いると...なんとその翌日、ルクセンブルクのグザヴィエ・ベッテル首相にお会いしてしまったのです!
サウジアラビアのプリンスといい、今年の私の出会い運は、一体どうしちゃったんでしょう! なんだかとんでもないことになってます(笑)。
なぜ首相に、私がお会いできたかと言うと、グザヴィエ首相とそのパートナー(ゴーディエさん)がお二人で、私の夫が出演するブルーマングループのショーを観に来てくださったからなのです。
このご夫婦といえば、今年5月に行われた北大西洋条約機構(NATO)のサミットで各国のファーストレディーたちと並び、ゴーティエさんが“ファーストジェントルマン ”として笑顔で写真撮影に応じている姿が、皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか?
同性婚に対する平等への大きな一歩、そして彼の笑顔を見て、こちらまで幸せな気持ちになれたのは、きっと私だけではないはず。
今回は公務ではなくプライベートで来てくださったので、私たち関係者もギリギリまでそのことを知らずにいました。通常、私は各地の初日公演と千秋楽のみ劇場に顔を出すのですが、なぜかこの時だけは、通常とは違うタイミングで劇場へ赴いたため幸運にも、お二人にお会いすることができたのです。そしてまた、光栄なことに公演中はずっと隣に座り、お話もさせていただきました。
終演後のロビーにてグザヴィエ首相と。この日は急遽劇場に向かったため、きものではなくお気に入りのワンピースで。ぜひきもの姿でも首相にお会いしたかったです。公務で本当にお忙しい日々をお過ごしなのだと思いますが、それでもこうしてパートナーとの時間を大切されている姿はとっても素敵でした。そして、お話ししてみると、お二人ともとっても気さくなお人柄!
公演後は、ブルーマンの話をしたり、「ルクセンブルクがこんなに美しい街だとは知らなかった」「この国に来ることができて私も、他のメンバーも本当に光栄に思っています」という気持ちをお伝えしました。
短い滞在期間でしたが、なんとも学びの多い、濃い経験ができたたルクセンブルク訪問でした。この旅を通して世界の歴史や宗教、そして政治、時事問題に今までにないほど興味が湧いている自分がいます。
経験は何よりの学びであり、勇気を持って外に一歩飛び出してみれば、そこには教科書だけでは学べない素晴らしい世界が待っていてくれます。...と、学生時代、世界史の授業で居眠りしていた私に伝えたい。
そしてその時詰め込むように覚えたことが、今はもはや忘却の彼方であり、私の場合は脳に詰め込むだけではダメで、実際に経験し脳と筋肉の両方で覚えないとダメなんだなぁ、と悟りました。始めることに遅すぎることなんて一つもありませんが、もう少し早くいろんな国を見て回れば良かった、と思う今日この頃です。