第2部の男性グループナンバーでは楽しそうな寸劇が観られます。写真撮影をした初日の昼公演で織田さんが乗っているそりに、楽公演では浅田真央さんが乗って登場！髙橋さんと織田さん2人一緒のコミカルお芝居シーンも多めで、現役時代を思い出すとちょっと胸が熱くなります。
いや、それにしても驚きました。髙橋さんの演技力、確実に増しています(笑)。以前はどことなく照れくささが漂っていましたが、今回は初日の昼公演から表情もしっかり作り、呟きですがセリフまで！
これは間違いなく『氷艶HYOEN2017～砂沙羅』や『LOVE ON THE FLOOR』の経験が糧となっていますね。それにしても小芝居の合間、わずかな一瞬に見せるステップがキレキレで圧倒的に美しいのはさすがです。
今回のXOIで何度か差し込まれたお芝居シーン。スケーターの皆さんたちもとても楽しそうでした！ それにしても、髙橋さんは立ち姿も様になります。すべてを糧に進化し続ける、表現者・髙橋大輔さん
今回、髙橋さんがお披露目してくれたのは第1部では「Krone」。10月7日の『カーニバル・オン・アイス2017』で初めて見せてくれた、アニメ『ギルティクラウン』挿入歌のピアノバージョンプログラムを滑ってくれた訳ですが、熱い静寂が会場全体を包み込む髙橋さん特有の世界が、そこにありました。
音楽、衣装、氷、そして会場のすべてと調和するそのスケーティング。氷に挑むのではなく、すべてと溶け合って一体化し、ふわっと髙橋さん色に染め上げていくような。これこそが髙橋さんならではのスケーティングならではの魅力なのだと思います。
ダブルアクセルやトリプルフリップも流れの中ですっと跳んでいる。黒の衣装の内側からのぞく赤がはためくことで、あ、今ジャンプしたんだと気づくくらいの自然さです。演技が終わってピアノの旋律がやんだあと、一瞬置いて会場は大歓声に。上質な短編映画を観たような至高の時間でした。
さまざまな経験を重ね、躍動感、キレ、溜めだけでなく表情も含めての感情表現までもが、格段に進化した髙橋さんの2017年。来年はどんなパフォーマンスを披露してくれるのでしょう。楽しみです。そして第2部の「Alabaster Box」ではグローリー・ゴスペル・シンガーズの歌に合わせてソロを披露。髙橋さんが白を纏うと、ソチ五輪での「ビートルズ・メドレー」を思い出し、感慨深いものがあります。
それにしても、ますます体が絞れているような？ さらに細くなられたような気がします。次なるイベントに向けての準備なのでしょうか。平昌五輪中継キャスターとして活躍されたあとの髙橋さんの動向が気になりますね！
第1部のソロとはうってかわり、氷上に舞い降りた髙橋さんはとても優しい表情。髙橋さんが客席の近くに滑りよるたびに嬉しい悲鳴が小さく上がり、何人もの方が一瞬気絶したのがわかりました(笑)。 
