『見えないものを探す旅 旅と能と古典』
装画/nakaban 装丁/矢萩多聞安田 登 著/亜紀書房下掛宝生流能楽師のワキ方として活動する傍ら、『論語』を学ぶ寺子屋「遊学塾」を主宰する安田 登さんがこれまで書いてきたエッセイを“旅”をキーワードにしてまとめた一冊。
古典から人工知能まで幅広く分厚い知識をもつ著者がシンプルな語り口で描く能や『古事記』、そして日常の向こう側のあわい。
リトアニア、台湾、ベトナム、中国などを一緒に旅する気分で楽しく読み進めるうちに、“見えないもの”を脳内で見ることを前提とした日本の文化の豊かさに気づく。
知的好奇心の扉を開くヒントが惜しみなくちりばめられた、贅沢なエッセイ集だ。
「#今月の本」の記事をもっと見る>> 『家庭画報』2021年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。