幅広い役柄を演じる実力派・阿部 寛さん。映画『とんび』、『異動辞令は音楽隊!』、ドラマ『DCU』と主演作の公開・放送が控える。これまでとは違う刑事像、人物像になる予感と期待
“どんでん返しの帝王”とも呼ばれる人気作家・中山七里さんの小説『護られなかった者たちへ』が、瀬々敬久監督により映画化。原作を読み、「人間には様々な考え方があって、何が正しくて何が間違っているかという境目が難しいなと思いましたし、いろいろな欠陥だとかを抱えながら社会は成り立っていて。そういうものが歪みになって人間の罪が生まれていく。それが非常に繊細に描かれているので、これは面白いなと思いました」と言うのは、阿部 寛さん。連続殺人事件を追う刑事・笘篠誠一郎を演じています。
撮影に入る前に、「今までとは一味違う刑事像となる予感と期待があり、撮影現場に入ることが今から楽しみです」と語っていた阿部さん。その予感と期待は、笘篠という役の背景と瀬々監督によるもののようです。
「瀬々監督は人間の深い部分を描く作品が多いんですよね。僕が今回演じる刑事も、いろいろな傷を背負っていて。そこからまだ抜け出せないまま、生きる希望を失っている状態で仕事に追われている刑事ですから、きっと今までにない人物像が監督のもと、作られていくなという期待感がありました」