今様の仏壇・仏具・仏事の基本 第7回(全8回) 生活スタイルの変化とともに新しい仏壇のイメージが求められている今、故人を供養するという意味を正しく知ることが大切です。ここでは今春、東京・広尾に誕生した都市型納骨堂「南麻布 了聞(りょうもん)」の僧侶、福井威人上人に詳しく教えていただきました。
前回の記事はこちら>> 法要の意味と種類について教えてください。
法要は、故人を偲び、冥福を祈るために営むもので、枕経、通夜と葬儀から始まります。
初七日が終わると四十九日に飛びがちですが、1週間ごとにご供養していくのが本来で、初七日の次は14日目に二七日(ふたなのか)、その次は21日目に三七日(みなのか)……となるわけです。
広く仏教では、死後7週間は故人があの世とこの世の中間にいるとして「中陰(ちゅういん)」と呼びます。
そして、没後7日目から1週間ごとに計7回、閻魔大王をはじめとする十王から生前の行いに対する裁きを受け、49日目で「満中陰」を迎えて来世の行き先が決まるとされています。
主な法要周期を知る
残された家族は、故人が極楽浄土に行けるように、故人に善を送る法要を営むのです。
その後、1年後を一周忌、2年後を三回忌として年忌法要を営みます。
仏教では3と7という数字を尊ぶので、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌と続きます。
瑞華院(ずいけいん) 福井威人上人
東京・南麻布にある浄土宗の寺院、瑞華院僧侶。同寺院が運営する全室個室の都市型納骨堂「南麻布 了聞」では、館内の本堂(写真上)において朝夕のお勤めや日中の追善供養などを行う。「多くのかたが足を運んでいただける街に開かれた納骨堂でありたいとの思いから、『南麻布 了聞』では宗教・宗派を問わずに法要・供養を行っています」と福井上人。広尾駅から徒歩約3分という至便な立地と本物志向の空間が注目を集めている。 撮影/本誌・西山 航 取材・文/冨部志保子
『家庭画報』2021年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。