今様の仏壇・仏具・仏事の基本 最終回(全8回) 生活スタイルの変化とともに新しい仏壇のイメージが求められている今、故人を供養するという意味を正しく知ることが大切です。ここでは今春、東京・広尾に誕生した都市型納骨堂「南麻布 了聞(りょうもん)」の僧侶、福井威人上人に詳しく教えていただきました。
前回の記事はこちら>> お盆にはどんな意味がありますか?
お盆は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といって、旧暦7月15日に行われていた仏教行事と、迎え火・送り火に象徴される日本人の昔ながらの先祖供養の風習が結びついたものだとされています。
故人の魂は心の中で思い出せばいつでもそばに来て、寄り添ってくれますが、忙しい日常の中ではご先祖と向き合う時間も失われがちです。
しかし、ご先祖の誰か一人が欠けても自分はこの世に存在しなかったことを思えば、自然と感謝の気持ちが湧いてくるもの。
奇跡のような命をいただいて生きていることを、改めて考える機会としてお盆を捉えていただければと思います。
瑞華院(ずいけいん) 福井威人上人
東京・南麻布にある浄土宗の寺院、瑞華院僧侶。同寺院が運営する全室個室の都市型納骨堂「南麻布 了聞」では、館内の本堂(写真上)において朝夕のお勤めや日中の追善供養などを行う。「多くのかたが足を運んでいただける街に開かれた納骨堂でありたいとの思いから、『南麻布 了聞』では宗教・宗派を問わずに法要・供養を行っています」と福井上人。広尾駅から徒歩約3分という至便な立地と本物志向の空間が注目を集めている。 撮影/本誌・西山 航 取材・文/冨部志保子
『家庭画報』2021年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。