京都の醍醐味 第14回(最終回) 紅葉の美しい隠れ里の寺社、襲名展を控えた十六代樂 吉左衞門家、ラグジュアリーの中に伝統が息づく最新ホテル、伝統の味と新味が楽しめる料理店など、いつの日か訪れたい京都の“今”へご案内します。
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京都には山深く分け入らずとも、隠れ里の趣を宿す寺院が多くあります。市街地の喧騒から離れて、静寂の中にゆったりと身を置くことができる別天地。
一幅の日本画のように美しい、紅葉が彩る評判の名刹をご紹介します。
1.延壽山 三明院(さんみょういん)
洛北にある真言宗醍醐派「延壽山三明院(さんみょういん)」。山門越しに紅葉に彩られた多宝塔が見える。隠れた紅葉の名所の一つ。
延壽山三明院京都市左京区上高野西明寺山28
2.槙尾山 西明寺(まきのおさん さいみょうじ)
京都市街の北西、周山街道から清滝川を渡った対岸の山腹に位置する真言宗大覚寺派の寺院。数百本の高雄紅葉が植えられている。写真は本堂西側の回廊越しに見る紅葉。
槙尾山 西明寺京都市右京区梅ケ畑槇尾町1
3.衣笠山 地蔵院(えりゅうざん じぞういん)
洛西にあり、竹の寺としても知られる。夢窓国師開山の臨済禅宗の寺。一休禅師が幼少期に修養した古刹。色づき始めるのがほかに比べて遅く、12月に入って最盛期を迎えることも多い。写真は総門前。
衣笠山 地蔵院京都市西京区山田北ノ町23
写真/中田 昭
『家庭画報』2021年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。