脳は前向きな考え方や生き方が大好き。最高の栄養は「挑戦」と「好奇心」
そして、何歳になっても脳の成長を促し、その機能を最大限に発揮するポイントは“前向きに生きること”と加藤先生はアドバイスします。「どの人の脳にもその人の行動・思考パターン、欲求などによって使われなくなり、休眠状態になっている部分があります。脳は使わなければ成長しないので、新しいことや苦手なことに挑戦すると、脳の未熟な部分を発達させ、脳全体を活性化することができます」。
また、脳内ネットワークが緊密であればあるほど脳全体の機能も強化されていきます。加藤先生によると、何事にも好奇心を持ち、意欲的に活動している人の脳には、こうした効果がよく表れているといいます。
「実は元気な中高年女性の生き方そのものが脳によい影響を与えると考えています。好奇心が旺盛で、人との交流も盛ん、おしゃべりの話題もバラエティに富んでいて健康にも関心が高い。こんな日常のありようは脳を幅広く成長させる鍵となります。また、料理、掃除、洗濯など生活に密着したこまごまとした作業は、脳のいろいろな部分を刺激し、脳内ネットワークをつなぐことにも役立ちます」と加藤先生。
なお、マイナス思考は脳の働きを止め、認知機能を低下させます。年をとると悲観的な考えが先行しがちになるので、考えるより先に行動を起こすことが大切だそうです。