『メロンと寸劇』
装幀/クラフト・エヴィング商會(吉田浩美・吉田篤弘) 装画/吉田篤弘向田邦子 著/河出書房新社1981年、飛行機事故により51歳の若さでこの世を去った向田邦子。
今なお読み継がれる向田のエッセイの真骨頂ともいえる“食”をテーマにまとめた「食いしん坊エッセイ傑作選」の第2弾。
描かれるのは、たとえば戦後配給された進駐軍の非常食の中にあった、「昆布石鹼」と名づけた黒くてニチャリとする未知の食べ物。
現在ではインターネットで調べればすぐに判明することが、最後までわからないままだ。それがかえって味わいの深さを増している。
「寺内貫太郎一家2」第3話のシナリオ(単行本初収録)も掲載。
「#今月の本」の記事をもっと見る>> 『家庭画報』2021年12月号掲載。
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