美しさは新しいステージへ 私たちが輝く最高峰スキンケア 第4回(全8回) 先進の研究をベースにした頼もしい効果に、五感を満たす洗練を極めた使い心地まで、これまで最高峰と呼ばれてきたスキンケアが新しいステージへ進化を遂げています。“多様性”が支持される時代を背景に、より倫理的で、若返りを超えたスキンケアへ。最高峰美容の最新情報をお届けします。
前回の記事はこちら>> 【THE GINZA(ザ・ギンザ)】
「皮膚の“環境を感知する力”に着目。一人一人の肌の個性を大切に、しなやかなヘルシースキンを育みます」
ミニマルなステップで最大限の美しさを育むために
美しさと同様、ラグジュアリーの意味も時代とともに変化しています。かつての豪華さを競う時代から、軽やかで洗練された上質さへ。
ザ・ギンザの、そぎ落とされたパッケージデザインや必要なアイテムだけを選べるシンプルなケアステップは、まさに現代のラグジュアリーそのもの。
さらにミニマルなケアを叶えながら、肌悩みを感じさせないような“究極のヘルシースキン”へ──。その圧倒的なケア力を支えるのが、先進の皮膚生理機能研究です。
スマートな処方で一人一人に適したテーラーメイドケアを
資生堂で研究開発を担当する太田直美さんは、「皮膚は常に外界からの刺激や変化を感知し、抗酸化機能や細胞免疫機能といった『皮膚生理機能』で適切に対応しています。ところが乾燥や加齢などによってこれらの働きが低下すると、エイジングが加速することに。この感知力を含め、肌が本来あるべき理想の姿に保たれるようサポートすることが大切だと考えています」。
マスク内の小刻みな湿度変化に注目。肌のバリア機能を補うケアを
現代のマスク生活では、着用時に肌が小刻みな湿度変化や温度の上昇にさらされていることを、精緻に計測。肌のバリア機能のダメージを先回りして適切な保湿を行う、スマートな処方を開発している。そのため目先のトラブル改善ではない、健やかな肌を保つための根源的なレシピを開発すべく、角層の深いレベルで皮膚を潤し保つ高度なエキスや、環境の変化を感知して、肌の湿度を調節する湿度応答性ポリマーなど、先進の成分を研究しています。
「成分自体が環境を感知し、必要な保湿を行うので、使い手が意識しなくても、肌質や肌状態に適したケアが行えるのです。さらに最新の研究で、加齢に伴い発生する香りの原因物質であるノネナールが皮膚にダメージを与えることを解明し、マスキングしながらダメージを防ぐ技術も開発しています」
ノネナールの肌への悪影響を解明。
独自香料でにおいもダメージもセーブ
40代以降に急増する加齢による特有のにおいの原因物質、ノネナールが皮膚にダメージを与え、薄く脆弱にすることを発見。においを抑えるとともにダメージを防ぐ技術も研究が進められている。テーラーメイド発想のケアを完成させるには、一品一品がAIのように有能であることが必要。未来のスマートコスメがここにあります。
資生堂 グローバルイノベーションセンター
太田直美さん美白有効成分などの薬剤開発を経験後、現在は、スキンケアブランド「ザ・ギンザ」を中心としたグローバルブランドの価値開発を担当する。
〔特集〕美しさは新しいステージへ 私たちが輝く最高峰スキンケア(全8回)
取材・文/近藤須雅子
『家庭画報』2021年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。