田口トモロヲさんが、1月13日に幕を開ける舞台『秘密の花園』に出演します。現代演劇のルーツともいうべきアングラ世代の戯曲を気鋭の演出家が大胆に読み直す、東京芸術劇場の“RooTS ”シリーズ第5弾として上演される、唐 十郎さんの傑作です。実は自身のルーツも唐作品にあるというトモロヲさんに、話を伺いました。
――『秘密の花園』といえば、唐さんが1982年に下北沢・本多劇場のこけら落し公演として書き下ろし、その後、唐組などでも上演されている作品。その魅力をどう感じていますか?
「迷宮的な世界観と自由自在な感情の飛躍があって、やはり唐さんが書かれるものはオンリーワンだなと、戯曲を読んで改めて思いました。わからないけど面白い。不明なことこそ、楽しくて面白い。何回か読むうちに、もっと闇がある、人間の精神が避難できるところこそ、本来の遊び場=演劇なんだという思いが甦ってきましたね。稽古でも、状況劇場に惹かれた自分の原点を日々見つけているような感覚があります」